対人的な煩わしさが少ない

 不動産鑑定士という資格の魅力とは何か。

「不動産鑑定士の人数が少なく希少性があり、不動産鑑定士しかできない業務が多いため仕事を得やすく、開業のハードルが低い面はあると思います。その点は、人数が多くて競争が激しい税理士などとは異なる点でしょう。先ほど東京などの都市圏では弁護士や税理士、金融機関とのコネクションづくりを行う必要があると申しましたが、不動産鑑定士が求められる場面は多いため取引先を確保するためにものすごく苦労するということは少ないと思います。

 また、個人顧客から直接、業務を受けるというケースは非常に少なく、取引先は行政機関や金融機関、弁護士事務所などがメインとなるので、やりとりにおいて対人的な煩わしさやトラブルが生じることも少ないです。自宅で業務ができるので、子育て中の女性などにも向いている資格だと個人的には感じます」

 気になるのが収入面だ。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2019年発表)によると、不動産鑑定士の平均年収は約754万円となっている。

「締め切りに厳しい業界のため、時期によっては多くの業務をこなさなければならず長時間労働になることもありますが、開業して年収1000万円というのは難しくはありません」(浅井氏)

(文=Business Journal編集部、協力=浅井佐知子/浅井佐知子不動産鑑定事務所代表)

提供元・Business Journal

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