また「前輪ハンドルを握るのは1人、自転車を漕ぐのは1人」という規定もあります。
イヴァン氏らは、この条件を満たせるよう、分厚い車輪2つと操縦可能なハンドル。そしてそれらを繋ぐ頑丈な胴体を用意しました。
そして、2人のライダー(1人が前でハンドルを握り、もう1人が後ろでペダルを漕ぐ)によって100mの距離を走り切り、ギネス世界記録のタイトルを獲得したのです。
しかし、彼らが記録を樹立するまでには、多くの試行錯誤がありました。
世界最長のタンデム自転車の記録も保持
イヴァン氏らは2018年から、「世界最長の自転車」の製作プロジェクトを開始しました。
しかし、新型コロナウイルスの蔓延によって、2年近く作業を中断しなければいけませんでした。
そうしたハプニングも乗り越え、何とか自転車を完成させ、2023年6月3日に「世界最長の自転車」としてギネス世界記録への登録を試みました。
ところが、認定を受けたのは「世界最長の自転車」ではなく、「世界最長のタンデム自転車」でした。
タンデム自転車とは、複数のサドルとペダルを装備し、複数人が同時に乗って駆動することができる自転車のことです。
彼らが設計した複数人で漕げる自転車は、「世界最長の自転車」の現在の規定「前輪ハンドルを握るのは1人、自転車を漕ぐのは1人」から外れていており、それゆえ自転車ではなく、タンデム自転車として認定を受けてしまったのです。
そこでイヴァン氏らは、すぐに新しい規定に沿うよう自転車を改造しました。