中国や台湾では8月は伝統的に死者の霊魂が生者の世界を自由に歩き回るとされており、特に旧暦7月15日の「中元節」は幽霊と出会う確率が上がるという。

 そんな「幽霊月」だからか、8月初めに台湾の元林市にて、不気味な女性の幽霊の目撃証言が多発するという騒動が起きた。問題の幽霊は白い服に長い黒髪、異様に伸びた赤い舌という姿をしており、台湾の民話に登場する幽霊の姿と酷似していた。台湾の民間伝承の専門家によると、それは自分に不当な扱いをした男性への復讐心を抱き続けている凶暴な霊であり、男性はこの霊を何としても避けなければならないという。もし男性がこの霊に出会ったならば、彼女は男性を殺して食べてしまうとされているのだ。

 それもあってか不安に思った住民らの通報が相次ぎ、警察が出動する事態にまで発展した。しかし街中に点在する豊富な監視カメラのおかげで警察は幽霊の正体を突き止めることに成功。二人組の男性の逮捕に踏み切った。

 警察によると、男の一人は有名な女の幽霊のコスチュームを身にまとい、人々を恐怖に陥れる目的で街中を歩き回った模様。 そしてもう一人がその様子を動画にするため、一部始終を携帯電話で撮影していたそうだ。

 二人は現在、最終的に台湾の社会秩序維持法違反で起訴されており、有罪になれば約950ドルの罰金か、わずか3日間の懲役というかなり軽い刑が課される模様だ。

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文=田中尚(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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提供元・TOCANA

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