一般入試でも十分に合格圏内に入る学力のある学生を対象

 大手予備校関係者はいう。

「実際に学校推薦の対象となる高校はトップクラスの進学校だが、たとえば法学部は推薦要件として『全教科の学業成績に基づいて、志願者が文系・理系を含めた学年全体で原則として上位概ね5%以内であること』と定めており、そうした進学校の上位5%に入る学生は一般入試でも東大に合格できる学力を持っている。つまり東大の学校推薦は、一般入試でも十分に合格圏内に入る学力のある学生を対象としていると考えてよい。それは共通テストで概ね8割の得点を求めていることからもうかがえる。

 基本的に東大の一般入試は、学力の高い学生がきちんとやるべき勉強をやれば合格できるが、学校推薦で合格するには大学入試レベルの一般的な勉強ができるだけでは難しく、文系科目も理系科目もまんべんなく一定レベル以上の高得点を取れる学力に加え、特定の分野で秀でた実績を持っていることが必要となる。その意味では、東大に限っていえば一般入試よりも学校推薦のほうがハードルが高いといえるのではないか」

 では、もし仮に悠仁さまが学校推薦に東大に志願された場合、合格される可能性はどうなのか。

「選考における個人別成績については希望すれば東大は開示してくれるので、本人だけは知ることができるものの、東大が具体的にどのような基準で評価しているのかは誰も分からない。また、東大も将来天皇になられる可能性のある皇族の方を学校推薦で選考するのは初めての経験なので、どのように評価すべきかは学内で議論が出て当然だろう。単に客観的に把握できる学業や研究の成績などで評価してよいのか、他の一般の志願者と同じ軸で評価してよいのか、という話にもなってくるだろう」(同)