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【閲覧注意】あの有名な天然痘少年2人の「鳥肌級」衝撃写真、フェイクではなく本物だった!
(画像=画像は、「スノープス」より,『TOCANA』より 引用)

 天然痘は、天然痘ウイルスを病原体とする感染症で、日本ではかつて「疱瘡(ほうそう)」と呼ばれていた。感染すると、急な高熱とともに頭痛や腰痛などが生じ、数日後に発熱は40度以上に達する。全身に膿疱を生じ、治癒後もあばたが残る。伝染力が非常に強く、致死率も20~50%と高く、紀元前より人類に恐れられてきた。

 日本では、明治年間に天然痘が6回も流行し、それぞれ2~7万人が感染して5千~2万人が死亡した。第二次大戦後の1946年にも約1万8千人が感染して約3千人が死亡したが、1956年以降には発生していない。

 1958年には、世界保健機構(WHO)総会で「世界天然痘根絶決議」が可決され、天然痘常在国でのワクチン接種率を100%にすることが戦略として採用された。しかし、発生数は減少しなかったため、患者を見つけ出してその周辺の人々に種痘を行う戦略に変更された。その結果、1977年にソマリアでの患者発生を最後に、地球上から天然痘は消滅した。2年間の監視期間を経た1980年5月、ついにWHOは天然痘の世界根絶宣言を発したのだ。

 こうして地球上から駆逐された天然痘だが、再び人々の話題となったのは2018年6月のこと。というのも、天然痘にかかった2人の少年が並んだ写真がネット上で拡散されたからだ。ところが、この写真の真偽について激しい議論が巻き起こった。そして、フェイクニュースなどのチェックを行うオンラインサイト「スノープス」は、同写真が本物であると認定した。スノープスによると、英レスターシャー州のレスターにある病院で1900年代初頭、アラン・ワーナー医師によって撮影されたものだという。2人の少年はどちらも当時13歳で、同じ日に同じ感染源から天然痘に感染した。左側の少年は全身に膿疱が広がっているが、右側の少年はきれいな体をしている。左側の少年は予防接種を受けていなかったのに対して、右側の少年は乳児期に予防接種を受けていたため、このような症状の違いが現れたのだ。

 類似した事例として、同じ日に同じ感染源から天然痘に感染した21歳と15歳の姉妹を写した写真がある。乳児期に予防接種を受けた姉はきれいな顔をしているが、予防接種を受けていない妹は顔が膿疱に覆われている。この写真からもわかる通り、天然痘の重症化を防ぐには予防接種が有効だ。

 近年は、根絶されたはずの天然痘ウイルスを生物兵器として利用するバイオテロの発生も懸念されているため、再び予防接種への注目が集まりつつある。しかし、天然痘の予防接種を受けると、極稀に壊死性ワクシニア症や種痘後脳炎などを発症する。こうした副作用を考慮に入れたうえで、予防接種を受けるかどうか判断すべきだろう。 (文=標葉実則)

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