人類滅亡後の無人の世界を1人でさまよっているタイムトラベラーがいる。天涯孤独となってしまった彼にとって唯一他者とコミュニケーションできるのが時空を超えたSNSであるという――。

■人類滅亡後の“ぼっち旅行”動画

 TikTokユーザーの「@unicosobreviviente」氏は、ロンドンやスペインの無人のサッカースタジアムやヨーロッパ各地のランドマークで自分だけしかいない風景動画を多数投稿し、人類は2027年に絶滅するのだと主張している。

“唯一の生存者”という意味の「@unicosobreviviente」氏が投稿した動画には、スーパーマーケットや道路だけでなく、サッカースタジアムやピサの斜塔などのランドマークでも人間は彼しかいない。

 今から3年後の2027年に人類が滅亡し、以来、無人の街をさまよっている彼だが、やや不自然にも思えるのは、街や建物内の照明やエスカレータなどは問題なく動いており、動画を投稿できるということはインターネットも機能していることになる点だ。

 彼はスペイン人ということだが、動画の1つでは“ロンドン観光”の模様が収められている。サッカープレミアリーグ、アーセナルのエミレーツ・スタジアムを訪れているのだが、2027年であるにもかかわらず、展示されているチームのユニフォームは2023/24シーズンのもののようである。

自称「タイムトラベラー」のTikTokerは孤独に未来を彷徨い、人類は2027年に絶滅すると警告
(画像=画像は「YouTube」より,『TOCANA』より 引用)

 さらに彼はチェルシーFCのスタンフォード・ブリッジの本拠地に行き、無人のスタジアムを撮影をしているが、ピッチに上がることは控えている。誰もいないのであればスタジアムのピッチを走り回っても何の問題もないはずだろう。

自称「タイムトラベラー」のTikTokerは孤独に未来を彷徨い、人類は2027年に絶滅すると警告
(画像=画像は「YouTube」より,『TOCANA』より 引用)

 ロンドン滞在中にはナショナル・ギャラリーにも行き、無人の館内で一人で美術鑑賞を楽しんでいる。その後、彼はカムデンに行っているが、そこにも人っ子一人いない。ロンドンの観光を楽しむ他の多くの人たちと同じように、彼はその後国会議事堂に行くが、そこも空っぽであった。

自称「タイムトラベラー」のTikTokerは孤独に未来を彷徨い、人類は2027年に絶滅すると警告
(画像=画像は「YouTube」より,『TOCANA』より 引用)

 一方でスペインでは、バルセロナのカンプ・ノウ・スタジアムにも同様の旅行をしている。そこでは現在、3万平方フィートのドーム型屋根の大規模な改修工事が行われているにもかかわらず、2027年の時点ではまだ完成していないようだ。

 孤独なタイムトラベラーが訪れた場所には「パリに11日間一人でいる」とアップロードしたパリ滞在記もある。投稿された動画の多くは視聴者によって100万回以上再生されている。

 視聴者の反応もさまざまだ。

「もしあなたが未来にいるなら、2026年のワールドカップでどこが優勝したか教えてください」(あるユーザー)

「あなたのために宇宙船を送ります。集められるだけの現金を持ってきてください」(あるユーザー)

 また別の人は彼にアメリカの“エリア51”を訪問するよう勧めている。確かに誰もいないのであれば“エリア51”を心ゆくまで探索できるだろう。

 ほかの動画には、雪が降る中、通行量が皆無の道路をドライブしたり、モーターボートで水上を移動したりする光景もある。別のビデオでは、彼は自分が2027年であることを証明するためにパリのルーブル美術館から「モナ・リザ」を盗んだと主張したり、ワールドカップのトロフィーがあるリオネル・メッシの家に侵入したという過激な物言いもしている。

 2021年にSNSに登場し、かれこれ3年は無人の街をさまよっている「@unicosobreviviente」氏だが、エネルギーや食料などに事欠いている様子はないようだ。この先もまだまだ“ぼっち生活”を続けていくことになるのか、その先行きが気になる存在でもある。

参考:「Mirror」ほか

文=仲田しんじ

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提供元・TOCANA

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