■ゲートウェイ体験を可能にする7日間のプログラム

 ウェインのレポートの内容は徐々に難解になっていく。ウェインは物質とエネルギーの本質そのものに目を向け、厳密な意味においてこの世には固形物は存在せず、物質は単にエネルギーの状態が変化したものであると定義している。そして我々が現実と呼んでいるこの世の事象は“3Dホログラム”であるというのだ。

 宇宙に満ちている「絶対状態」と呼ばれる無限大のエネルギーは、加速も減速もせずに完全に静止しているという。したがってゲートウェイ体験は、時空を超越した状態であり、すべての時間の位相が現れるので、過去・現在・未来に関する情報を取得できるのである。

 そしてレポートではゲートウェイ体験を可能にする7日間のトレーニングプログラムが解説されている。

 ゲートウェイ体験の到達度合いは細かく分かれていて、まず目指すべきはフォーカス12である。フォーカス12では物理的現実を超えた次元との相互作用を開始するのに十分な拡張意識を一貫して達成することができる。そして遠隔透視なども可能になってくるということだ。

 レポートによれば、7日間のトレーニングプログラムで参加者の約5%がフォーカス12よりもさらに高次のレベルに到達するという。

 さらに意識が拡大したフォーカス15では、自分自身の過去にアクセスすることができ、フォーカス21では自分の未来を見て体験することができるという。

「時空の制限から逃れる方法」を米軍が確立していた!? CIA極秘文書「ゲートウェイ体験レポート」で発覚、7日間のプログラムも
(画像=画像は「Getty Images」より,『TOCANA』より 引用)

 しかしながらウェインは、ゲートウェイ技術を使用して体外離脱の状態で入手した情報の忠実性について懸念を表明している。「情報の歪み」が発生する可能性があるというのだ。

 実際にモンローの研究所で行われた実験でも、体外離脱して西海岸から東海岸に移動した意識が見たコンピュータ画面に記された一連の数字は、現実のものとは一致していなかったという。

 しかし、例えば1989年に遠隔透視者のアンジェラ・デラフィオラ・フォードは、逃走した元通関業者の男の行方を遠隔透視能力を使って追跡。男の場所を「ワイオミング州ローウェル(Lowell)」(現実には存在しない地名)と特定し、税関当局はワイオミング州のラヴェル(Lovell)の西100マイルで男を逮捕している。文字のスペルや数字などが完全に正確ではなくとも、おおよその特定はできるということになるのかもしれない。

 ともあれウェインはこの詳細なレポートで意識を拡大するためのより短期で、より効率的な方法を提供したのである。そして国防の目的でゲートウェイ体験を軍事利用することを推奨して筆を置いている。

 ひとつ気になるのはCIAが公開したこのウェインのレポートの25ページ目が欠落している点だ。25ページ目に何が書かれていたのか気にならないはずもない。有志がゲートウェイ体験で時空を超え、当時のウェインに会うことができればこの25ページを目撃できるかもしれない。はたしてその“偉業”に今後トライしてみる者が出てくるだろうか。

参考:「VICE」、ほか

※当記事は2021年の記事を再掲しています。

文=仲田しんじ

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提供元・TOCANA

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