スポーティなツーリングとピュアなドライビングの愉しみの融合で、歴史的な南ルートでの3か国ツアーを愉しむ

夏への憧れは、私たちを南に向かわせる。新型「BMW 4シリーズ コンバーチブル」と新型「BMW Z4」は、これまで以上に太陽の下で理想的な場所を発見するよう誘う一台となっている。新型BMW 4シリーズ クーペと同様、オープントップの4シーターは、斬新なデザインアクセントと洗練されたディテールを数多く備えている。

新しいドライブ・コンセプトを採用したロードスターは、南国へ向かうドライバーを曲がりくねった峠道へと誘う。バイエルン・アルプスの麓からオーストリアのチロル州を経て、北イタリアのドロミテの端まで、3か国を巡る旅は、異なる個性を持つ直列6気筒エンジンを搭載したBMW Mの自動車が、いかにドライビングの歓びを体験できるかを完璧に印象づけるものとなった。

ドイツ南部のテーゲルン湖への旅の始まりは、灰色のベールに覆われた風景だった。突風、低く垂れ込めた雲、ワイパーの常用――これが湖の南岸に沿ったルートだ。欧州の国家間において、国境検査なしでの越境を許可する「シェンゲン協定」に加盟してから30年近くが経過し、かつての国境ポストとは見分けがつかないほどになっている。

8速ステップトロニックとBMW xDriveがMTと後輪駆動に出会う

このルートの最初のハイライトは、オーストリアのアッヘン湖に沿った全長約10kmの海岸沿いの道である。この時点で、Mパフォーマンスモデルの直列6気筒エンジンは作動温度に達している。新型BMW M440i xDrive コンバーチブルに搭載されるエンジンは、275kW/374hpを発生する。

8速ステップトロニック・スポーツ・トランスミッションとBMW xDriveインテリジェント四輪駆動により、すべてのパワーが最大限の信頼性をもって路面に伝達される。

ピュア・インパルス・エディションのBMW Z4 M40iのエンジンには、初めて6速マニュアルトランスミッションが組み合わされる。このマニュアルトランスミッションは、ギアホイール・セットとシャフト部分にM専用コンポーネントを採用し、ロードスターと直列6気筒エンジンのために特別に設計された外部ギアシフト機構を備えている。トルクは古典的な方法で後輪に伝達される。

オーストリアのチロル地方の都市・マウラッハでギアチェンジして右折路に入れば、まもなくインヴァレー高速道路に直接アクセスできるイェンバッハ村に到着する。しかし、雲間から日差しが差し込むと、私たちは墺チロル州の州都・インスブルックへ向かう並行する田舎道を走ることにした。

「イェンバッハ博物館」を過ぎてすぐ、私たちはロータリーを余分に1周した。ボタンを押すと、ソフトトップが開く。

クーペとコンバーチブルにはレーザーライトのリアライト、ロードスターにはアクスル専用のホイール寸法を採用。

「BMW Z4 ピュア・インパルス・エディション」は、専用のフローズン・ディープ・グリーン・メタリックのほか、7種類の塗装仕上げから選択可能だ。ハイ・グロス・ブラックのエクステリア・ミラー・キャップに加えて、ダーク・カラーのMライト・アロイ・ホイールも、サイドから見たときに思わず目を凝らしてしまう仕上がりだ。

サイズはフロントが19インチ、リアが20インチ。ロードスターで初めて採用されたアクスル専用のホイール・サイズは、包括的なシャシー改良の中で最も目につく部分である。コーナリング時の挙動にプラスの効果があることは、のちほど明らかになるだろう。

インスブルックをドライブしていると、南郊外にある「ベルギーゼル・スキージャンプ」の丘が、何度も目に飛び込んでくる。このジャンプ台は、毎年開催される「フォーヒルズトーナメント」の3番目のジャンプ台として知られている。そのジャンプ台は2002年と2003年に全面的に建て直された。設計を担当したのは著名な建築家の故ザハ・ハディッドで、彼女はライプツィヒにあるBMWグループの中央ビルも設計している。

しかし夏のいま、ウィンタースポーツは当然ながら論外だ。その代わり、オーストリアとイタリアの国境にあるブレンナー峠の旧道は、時折スピードを出したり、曲がりくねったりしながら、のんびりとクルージングするのに理想的だ。標高1,400m近いブレンナー峠の頂上までは約35kmだ。

1971年に「ブレンナー高速自動車道路」が建設されて全線が開通するまで、この道はオーストリアとイタリアを結ぶ南北の主要な連絡路だった。今日、この歴史的なルートを通れば、その途中にある「ヨーロッパ橋」を眺めることができる。地上190mに位置するオーストリアで最も高い橋は、パッチュ村とシェーンベルクの間のヴィップタール渓谷に架かり、高速道路をつなぐ。

ブレンナー峠を越えるドライブは、3か国ツァーで最も困難で波乱に満ちたステージを予感させる。墺シュテルツィングから伊メラーノへの最短ルートは、標高2,100m弱のヤウフェン峠を越えるものだ。蛇行するカーブが多い50kmのルートは、2つの走行コンセプトを比較する上で特に興味深い。

BMW、夏の旅日記。新型「BMW 4シリーズ」「BMW Z4」でアルプス山脈を横断!
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)

曲がりくねった峠道でのクーペ、コンバーチブル、ロードスターそれぞれの強み

BMW M440i xDriveコンバーチブルとBMW M440i xDriveクーペでは、快適なドライビング・プレジャーが、曲がりくねった舗装路での理想的なラインを求める野心的な挑戦に早変わりする。8速スポーツ・トランスミッションのステップトロニックは、特にきついカーブの手前で急ブレーキをかけたあとでも、カーブからダイナミックに加速するための適切なギアを常に見つけてくれる。

後輪に重点を置いたBMW xDriveシステムの設計と、ファイナル・ドライブのMスポーツ・ディファレンシャルも、最大限のドライビング・ダイナミクスのために、パワーを常に最も効果的な場所に確実に導くのに役立っている。

直列6気筒エンジンのスポーティなドライビング・エクスペリエンスと表現力豊かなサウンドは、壮大なパノラマ・ビューによってさらに引き立てられる。カーブを曲がるたびに、アルプスの峰々や緑の渓谷の新たな景色が広がる。

BMW Z4 M40i ピュア・インパルス・エディションは、理想的なエンジン回転数を得るために適切なギアを選択することをドライバーに委ねている。ペダルやシフト・レバーを操作することで、エキゾースト・システムの台形テール・パイプから2シーターの室内へと直接流れる、魅力的なサウンドトラックを奏でることもできる。

ドライブコンセプトと同様、モデル専用のサスペンションテクノロジーは、ロードスターのピュアなキャラクターをこれまで以上に強調するように設計されてる。専用ホイールの組み合わせに加え、フロント・アクスルにはより硬いアンチロール・バー・クランプ、専用の追加スプリング、アダプティブMシャシーの電子制御ショック・アブソーバーの特性マップが変更されている。

頂上前後のヘアピンカーブでは、可変スポーツ・ステアリング、トラクション・コントロール、Mスポーツ・ディファレンシャルの新しいソフトウェア設定が特に効果を発揮。BMW Z4 M40i ピュア・インパルス・エディションでは、カーブへのダイレクトなステアリングと、次の加速段階での方向安定性の向上により、純粋なドライビング・プレジャーを特徴とする、純粋無垢なパフォーマンス体験が最終的に保証される。

墺ザルツブルク州のザンクト・レオンハルトを越えると、スポーツ・プログラムは終わりを告げる。南西部のヤウフェン街道は、大きくカーブしながらパッセイエ渓谷へと下っていく。やがて温泉の町メラーノに到着する。遅くともこの時点で、期待された地中海の風情が感じられるようになるだろう。

周辺地域はサイクリング、ハイキング、登山の機会に満ちている。BMW 4シリーズ・コンバーチブル、BMW 4シリーズ・クーペ、BMW Z4は、メラーノとボルツァーノを結ぶ幹線道路「MeBo」を進む。ラナ、テルラン、エパンを通過し、エッツタール渓谷を抜けて南チロルの首都に直結する。寒い北へ戻るか、それとも太陽に向かって南下するか。ソフトトップが開いている限り、その選択はそれほどむずかしいものではない。

BMW、夏の旅日記。新型「BMW 4シリーズ」「BMW Z4」でアルプス山脈を横断!
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)

文・CARSMEET web編集部/提供元・CARSMEET WEB

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