柳井氏にセブンイレブンがカナダ企業から買収提案を受けている件について意見を聞いてみたいと思いますが、もしも氏が包み隠さず述べたとしたら相当辛辣なことを言うでしょう。経営努力が足りず、株価が安値放置され、百貨店売却のドタバタを含め、経営陣の手腕もこれが日本のレベルかと見せつけてしまいました。

同記事の中に労働生産性がOECD最低水準という話が出てきます。日本が先進国で底辺をさまようデータはいろいろあるのですが、日経には「子供の5割がPC『使わず』 校外利用、日本は先進国最低」という記事があります。ジェンダーギャップから英語の能力に至るまで見事に低いレベルなのですが、私が思う理由は日本人というほほ単一民族で固まりすぎた故の楽ちんさ、他を排除する純血主義は大いなる理由だと思います。

「若者よ、海外に出よ」と私がしばしば申し上げるのは日本社会が欧米のように国際化することは当面期待できないので自分から外に出ざるを得ない、という意味でもあります。

カナダにいると日本人の評判は決して悪くないのです。まさに「いい奴」というのがぴったりきます。しかし、いい奴では今の世界では勝負できないのです。ケンカして嫌われるかもしれない、けれど自分の向かう方向に歯を食いしばって進んでいく、正論と野望と夢を携えることが必要なのです。

前述の日経の「子供がPCを使わない」という記事のキーポイントはスマホは受け身、PCは能動的作業をするものという違いに多くの子供たちは受け身になっているという点です。それを子供もその親も気がつかないか、放置しているのです。「こたつでみかん」の話も全く同じの受け身の社会を象徴しています。

選挙が近づくと「たちあがれ日本」といった標語が出てきますが、立ち上がるのは政治家ではなく国民だということを認識したいところです。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年8月28日の記事より転載させていただきました。