死別や離婚は大きなストレスを与える出来事なので、この結果は納得できるものです。
これらの統計的な結果をまとめると、「結婚は男性を健康で幸福にするが、女性ではその影響は見られない」と言えるかもしれません。
では、どうして男女でこのような違いが生じたのでしょうか。
その原因の1つは、未婚の男性の健康状態の元々の低さにあるようです。
研究チームは、「未婚の男性は、一般的に健康状態が最も悪いことが分かりました」と述べています。
未婚の男性は健康にあまり気を遣えていない傾向があり、結婚することで得られる「健康的な生活」の影響を大きく受けていたのです。
研究チームも「結婚した夫婦は、禁煙や定期的な運動など、健康に良い行動をとったり維持したりするようお互いに励まし合っているのかもしれません」と付け加えています。
加えて今回の研究では、社会的に孤立していない高齢者は、老後も健康で幸福な生活を維持できる可能性が高いことも分かりました。
独身であったとしても、親戚や友人、近所の人と定期的に接触するよう意識するなら、孤独感が軽減され、全体的な健康状態を改善することができるのです。
今回の研究結果が、全ての人に当てはまることはありません。
それでも、結婚に向けて行動すべきか悩んでいる人にとっては、参考になる情報かもしれませんね。
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参考文献
Marriage strongly associated with optimal health and well-being in men as they age
https://www.eurekalert.org/news-releases/1055189
元論文
The association between trajectories of marital status and successful aging varies by sex: Findings from the Canadian Longitudinal Study on Aging (CLSA)
https://doi.org/10.1177/00208728241267791