例えば最近フランスで人気の極右政党「国民連合(RN)」の主張がまさにその例の一つで、極右政党というレッテルの割には実は高福祉を掲げ、年金支給年齢の引き下げや若者に対する住宅取得補助を提供などという政策提案の方が重要になってきています。

もちろん移民に対して厳しい態度をとることは変わりませんが、フランスも生活が苦しい有権者が多いので、自分の生活を良くしてくれる政党が人気になります。

参照:普通の生活をしているのに極右と呼ばれてしまう人々の苦悩 谷本 真由美

その結果フランスも国民議会(下院)選挙の決選投票で国民連合は3位となり、左派連合と中道の与党連合に敗れます。国民連合はかつてに比べトーンをソフトにし、イメージを変え、政策も排外主義や反ユダヤ主義から経済や福祉政策にシフトしてきましたが、イデオロギーだけでは第一政党になるのは難しいようです。

 

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