この本の特色のひとつは旧宮家について詳しく書いていることです。最近、旧宮家を皇籍離脱させたのがGHQなのか彼らが自分たちで希望したとかいう議論ありますが、それはあまり意味がない議論だと思います。

GHQの意向次第で皇室の存続すら危ないというなかで、華族も廃止、皇族も削減とか大幅な待遇低下とか大きな流れとしてあったわけで、それを踏まえて誰がアクションをどういう順でとったかというだけのことです。憲法改正にせよほかのことにせよ、押しつけられたかどうかというのはみんな同じです。

いってみれば戦後体制は「半」強制による産物です。ある意味で手打ちです。自分で何かするといっても、GHQに言われる前に先回りしてということも多かったのです。