保険のビュッフェは、FPによる保険相談を無料で受けられる保険代理店だ。この種の保険代理店を上手く活用すると、効率良く保険の見直しができる。保険のビュッフェを利用するにあたっては、その特徴を理解したうえでしっかり事前準備をしておくことが大切だ。
保険のビュッフェとは?在籍するFPは1,000人以上
保険のビュッフェは、株式会社FPパートナーが運営している。同社は複数の保険会社の商品を扱う「乗合代理店」で、生命保険については損保ジャパン日本興亜ひまわり生命やアフラック、マニュライフ生命など13社、損害保険については三井住友海上や損害保険ジャパン日本興亜、東京海上日動火災保険など8社の商品を扱っている(2019年5月現在)。
保険のビュッフェには1,000人以上のFPが在籍しており、保険相談ではプロによるプランニングを受けられる(2019年4月現在)。保険相談の流れは以下のとおりだ。
- 電話もしくはWEBから予約
- 相談場所と日時の決定
- 担当のFPからの連絡
- 相談
保険のビュッフェを利用する3つのメリット
保険のビュッフェを利用するメリットは、以下のとおりだ。
資格保有FPに無料で相談できる
全国に店舗を展開する保険代理店は、近年増加傾向にある。この種の保険ショップでは保険の無料相談ができるが、担当者となるのは基本的に「営業マン」であり「FP」ではない。もちろん、中にはFP資格を保有する営業マンもいるが、その人が自分の担当者になるとは限らない。
一方、保険のビュッフェでは、保険についてはもちろん、年金や社会保険、住宅ローンといったお金に関する専門知識を持つ資格保有FPが保険相談を担当する。つまり、お金のプロによるアドバイスやプランニングを無料で受けられるのだ。
経験豊富なFPが多数在籍している
FP資格や保険に関する知識があっても、プランニング力やコンサルティング力が高いとは限らない。これらのスキルは、経験を重ねることで成長するところが大きいからだ。
保険のビュッフェには経験豊富なFPが多数在籍しており、FPとしての経験年数の平均は9.5年である。保険のビュッフェでは、豊富な知識と経験を有するFPによる保険相談が受けられるのだ。
リスクへの備え方や貯蓄方法は、時代の流れに伴って少しずつ変化していく。経験豊富なFPならば、時代の変化も踏まえたうえで、適切なコンサルティングをしてくれるだろう。
一度の相談で複数社の商品を比較検討できる
同じ「医療保険」や「死亡保険」に分類される商品でも、その内容は保険会社によって異なる。そのため、よりニーズに合った保険に加入するには、医療保険についてはA社、死亡保険についてはB社、というように複数の保険会社の商品を検討しなければならないケースもある。
1社専属の保険代理店で保険の相談をする場合、複数社の商品を比較検討するには、いくつかの代理店をまわる必要がある。そのうえ、保険会社ごとの商品の違いや、どの商品が自分たちのニーズに合っているのかについて、基本的に自分たちで判断しなければならない。保険のビュッフェは複数社の保険商品を取り扱っているので、一度の相談で複数の商品を同時に比較検討することができる。
保険のビュッフェには「店舗が少ない」というデメリットも
メリットの多い保険のビュッフェにも、デメリットがある。
保険のビュッフェは同種の保険ショップに比べて、店舗数が少ない。『ほけんの窓口』が全国に729拠点、『保険見直し本舗』が251拠点で展開しているのに対し、保険のビュッフェは50拠点の展開にとどまる(2019年4月時点)。
店舗数が少ないのは、保険のビュッフェが自宅やカフェなど顧客が指定した場所への訪問を基本としているためだ。店舗に行って保険の相談をしたいと考えている人にとっては、自宅や勤務先の近くで店舗が見つからず、不便な思いをするかもしれない。
保険のビュッフェを上手に活用するには?
保険のビュッフェを利用するにあたっては、ある程度の「事前準備」をしておきたい。それにより自分たちの状況や考えを整理できることに加えて、担当するFPもあなたのニーズを把握しやすくなるからだ。
まずは加入中の保険証券を用意
現在加入している保険がある場合、まずはその証券を用意しよう。保険証券には、保障内容や保険料など、保険の見直しをするうえで必要な情報が記載されている。FPがこれを見ることで、加入中の保険がニーズに合っているかどうかを判断しやすくなる。
ニーズと予算について家族で話し合っておく
保険のビュッフェを利用するにあたっては、家族とよく話し合い、保険に何を求めるのか、予算はどのくらいなのかなどについて、ある程度決めておくことをおすすめする。具体的には、以下のような点について話をしてみてはどうだろうか。
- どのような保障がいつまで必要か
- 自分に万一のことがあった場合にどのくらいのお金が必要か
- 貯蓄についてどう考えているか
いくらまでならば保険料を無理なく払い続けられるか
保険の見直しはFP任せにするのではなく、自分たちが主体となり慎重に進めていく必要がある。保険のビュッフェの利用を検討している人は、保険証券を整理したり家族と保険について話し合ったりすることから始めてみてはいかがだろうか。
文・曽我部三代(保険業界に強いファイナンシャルプランナー)
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