■UFO懐疑派からの圧

 ところで、当初、全米UFO協会などは情報を口コミや雑誌、タブロイド紙などから集めて、目撃者からの手紙や写真、ビデオテープに、直撃インタビューの記事などあらゆるデータが残されている中、第一発見者に対する個人攻撃や誹謗中傷も多くあった。その筆頭にあったのがプロジェクト・ブルー・ブックの監修者の故J・アレン・ハイネック博士の団体で、全米で目撃されるUFO事件の大半を「金星や飛行機のジェット雲、火球や人工衛星」などの見間違いと指弾して、不評を買っていたこともあり、またエド氏が自宅に飾っていた紙製のUFO模型を発見した雑誌や新聞記者が彼の「捏造」を疑う記事を出したりして口撃していたが、同地域に在住している市民は一様に目撃者の多さや、複数の目撃証言からUFO写真の信憑性には「捏造」を疑うような言葉は出てきても、UFO現象全体を疑う市民はいなかった。

 ところがある時から、それまでとは全く異なる視点で、このUFO頻発事件を扱うようになり、最近だと「UFOゲート事件:ガルフ・ブリーズ6」(2020)と呼ばれる6人の男女とその極めて特殊なストーリーがカバーアップされ始めて、UFO目撃談は意外な方向へ向かうこととなった。

■NSAエージェントが世界の終わりを観測

精神生命体サファイアとの交流、異星人キア…!? 80年末に北米で頻発したUFO目撃事件とは
(画像=画像は「Amazon」より引用、『TOCANA』より 引用)

 このガルフ・ブリーズ6(シックス)とは、1990年7月9日、西ドイツのアウグスブルクにある第701軍事情報旅団の米軍事情報分析官で、米安全保障局NSAに所属していたが、どういうわけか世界の終わりを確信した6人は、奇妙な騒動を巻き起こすこととなった。詳細は、『ガルフブリーズ〈6〉運命の予言 』(ムー・スーパー・ミステリー・ブックス、バンス・デービスら著)に譲るが、筆者も90年代に多くのTV番組や書籍、海外新聞などからその事件を知ることになった。

 現在でもこの謎多き事件に関しては、必ずしも解決されたとは思えない状況である。なぜなら、この6人のエージェントは基地内で進行していたある種の洗脳実験の被験者であり、何らかのプロジェクトに巻き込まれていたからだが、どうやら諜報機関として「ウィジャ・ボード(西洋コックリさん)」の扱い方を学び、精霊や天使、異星人の精神生命体サファイアと名乗る存在と通信を行なっていたことが後に明らかにされている。