■農耕に使っていた牛を食べるように

地域による食文化の違いは、同じメニューに使われる食材や調味料にもあらわれる。和食の定番メニューともいえる肉じゃがも例外ではない。肉じゃがに使われる肉は、愛知、長野、新潟から東は豚肉派の人が多く、西は牛派の人が多い傾向にあるとの情報も。

諸説あるが、東日本では移動手段として馬が多用されており、西日本は農耕に牛が使われていたという歴史的な背景があるとも言われている。日本に食肉の文化が広がったのは明治以降のことで、もともと牛を飼う文化のあった西日本ではそのまま牛を食するようになった。

しかし、東日本で多用されていた馬は食べられる部位が少なく肉質も固いことから、牛よりも繁殖力の高い豚が食肉用として飼育され、広く食べられるようになっていったという。

■「濃口」の関東と「薄口」の関西

さらには味付けにも違いがある。関西風の肉じゃがは、牛肉の旨味を引き出すために、和風だしや砂糖が使用されていることが多く、関東風はしょうゆやみりんを使ってしょっぱみのある濃い味付けがされていることが多い。また、使われる醤油も関東は濃口が多く、関西は薄口を多用する傾向もあるようだ。

人も文化も混ざり合いながら発展してきた今となっては一概に言えない部分もあるが、地域による食文化の違いを紐解いていくと、その土地の風土や歴史が感じられて面白いのではないだろうか。

(文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年5月20日~2024年5月27日
対象:全国10代~60代男女706名 (有効回答数)

提供元・Sirabee

【関連記事】
サイゼリヤ、ミラノ風ドリアに”異変” 「こんな形だった?」ネットで驚きの声続出
「お店に並んだチョコ」のはずなのに… ある世代は別モノにしか見えないと話題
アクシデント発生したスーパー、入り口を見ると… 全て解決する「ユルさ」があった
30代女性の6割がバスタオルは毎回洗濯 「そんなに汚れない」との意見も
注文通り真っ赤な商品を提供したマックが後悔 購入者に「ご連絡を」と呼び掛け