京都といえば、夏は暑く冬は寒いことで知られています。京都市は三方が山に囲まれた盆地で、暖気が流入しやすく、空気が停滞します。古代から続くこの気候で、京都人はさまざまな工夫をしながら暑さをしのいできました。今回は京都市内近郊で、地元民が避暑に集まる神社仏閣をご紹介します。真夏はサァーっという通り雨が多い京都。暑さが和らぎ、また雨によって濡れた石畳や町屋の雰囲気は格別です。

目次

  1. 1.【鞍馬寺】京都市内との気温差5℃以上といわれる絶好の避暑地
  2. 2.【貴船神社】夏の風物詩・貴船川の川床と御神水
  3. 3.【下鴨神社】市内観光に飽きたら、糺の森で自然に触れあおう
  4. 4.【善峯寺】夏のそよ風にあたりながら、京都市内を一望
  5. 5.【鈴虫寺】鈴虫の音色で聴覚から涼を感じる
  6. 観光客の喧騒から離れる「京都市内の避暑」

1.【鞍馬寺】京都市内との気温差5℃以上といわれる絶好の避暑地

真夏に行きたい!京都市内の避暑地「夏らしい風情のある神社仏閣5選」
(画像=『たびこふれ』より引用)

鞍馬寺は京都市北部に位置する鞍馬弘教の総本山です。鞍馬天狗や牛若丸の伝説で知られ、京都屈指のパワースポットとして人気があります。鞍馬寺は鞍馬山の中腹に位置し、京都市内に比べて気温差が5℃以上あるともいわれています。早朝に行くと真夏でも肌寒いと感じるほどで、京都の避暑地として絶好のスポットです。

鞍馬寺から貴船神社までは奥の院の参道が繋がっており、木の根がみっしりと張られています。自然の木陰で涼みながら、歩を進めると自然と元気がみなぎります。

必ず行ってほしい鞍馬寺の強力なパワースポット

真夏に行きたい!京都市内の避暑地「夏らしい風情のある神社仏閣5選」
(画像=『たびこふれ』より引用)

鞍馬寺で外せないパワースポットは2つ。1つめは本殿金堂前の「金剛床」です。六芒星の上で祈ると、宇宙全体のエネルギーと一体となり、願いが叶うとされています。2つめは奥の院参道の「魔王殿」です。大地の霊王であり「地球」を象徴する護法魔王尊が祀られており、鞍馬寺山内でもっともパワーが強いとされています。

鞍馬寺
住所:京都府京都市左京区鞍馬本町1074
電話番号:075-741-2003
拝観時間:9:00~16:00
霊宝館:火曜日休館 ※祝日の時は翌日
冬期休館日:12月12日~2月末日
拝観料金:愛山費500円 ケーブルカー:(片道)大人200円 小学生以下:100円
霊宝館:200円
公式サイト:鞍馬寺

2.【貴船神社】夏の風物詩・貴船川の川床と御神水

真夏に行きたい!京都市内の避暑地「夏らしい風情のある神社仏閣5選」
(画像=『たびこふれ』より引用)

貴船神社は水の神様を祀る神社で、全国二千社を数える水神様と全国500社の貴船神社の総本宮です。677年(奈良時代)には既に御社殿が造られていたとされ、京都で屈指の歴史を誇ります。貴船神社のなかでも涼を感じられるのが「水占齋庭(みずうらゆにわ)」。社殿前の石垣からあふれる御神水に浮かべる「水占みくじ」はよく当たると有名です。御神水は無料で汲むことも可能で、喉を潤すこともできます。

貴船神社の参拝のあとは貴船川の川床がおすすめ。川のせせらぎを聴きながら、自然の涼でたのしむ食事は絶品です。

願いを叶えたいなら「三社詣」が必須!

真夏に行きたい!京都市内の避暑地「夏らしい風情のある神社仏閣5選」
(画像=『たびこふれ』より引用)

貴船神社もまた京都屈指のパワースポットとして有名です。参拝は「本宮→奥宮→結社」の順に三社をお詣りしましょう。順序どおりに参拝すると、願いが叶うといわれています。また奥宮は貴船神社のはじまりの地で、本殿の真下にある「龍穴」に強いパワーがあるとされています。

貴船神社
住所:京都市左京区鞍馬貴船町180
電話番号:075-741-2016
営業時間:6:00~20:00(5/1~11/30)
拝観料:無料
公式サイト:貴船神社

3.【下鴨神社】市内観光に飽きたら、糺の森で自然に触れあおう

真夏に行きたい!京都市内の避暑地「夏らしい風情のある神社仏閣5選」
(画像=『たびこふれ』より引用)

京都中心部でおすすめの避暑地といえば、下鴨神社。縁結びや美麗祈願にご利益があるとされ、女性から圧倒的な支持を集めています。京都市内中心部のなかでも圧倒的な敷地を誇る下鴨神社。境内の雑木林「糺の森(ただすのもり)」だけで、東京ドーム3個分の広さがあります。紀元前から植生している原生林が約5,000本群生しており、木陰や小川から自然の涼を取ることができます。原生林にはさまざまな鳥や昆虫を発見することもでき、夏休みの家族連れにも人気があります。観光に飽きてしまったお子様にぴったりの避暑スポットです。

御手洗池に足を浸けて「無病息災」

真夏に行きたい!京都市内の避暑地「夏らしい風情のある神社仏閣5選」
(画像=『たびこふれ』より引用)

下鴨神社の境内には、こんこんと水が湧き出る御手洗池(みたらいいけ)があります。真夏にでも冷水が湧き出ており、グンと涼をとれるはずです。毎年7月に行われる「みたらし祭」では、御手洗池に足を浸して「無病息災」を願います。ぜひ水に触れ、足を浸してみてください。

下鴨神社
住所:京都府京都市左京区下鴨泉川町59
電話番号:075-781-0010
拝観時間:6:30-17:00
拝観料:無料
公式サイト:賀茂御祖神社(下鴨神社)

4.【善峯寺】夏のそよ風にあたりながら、京都市内を一望

真夏に行きたい!京都市内の避暑地「夏らしい風情のある神社仏閣5選」
(画像=『たびこふれ』より引用)

善峯寺は京都市の西側に位置する西山の中腹にあり、風通しのよさが魅力です。市中の喧騒から離れて、日本の美しさをゆっくりと感じることができます。西山は京都の盆地を形成する山々のひとつで、眼下に広がる京都市内の眺めも格別です。8月は本堂横の百日紅が鮮やかな花を咲かせます。夏の青空と周囲の緑の木々、ピンクの百日紅を眺めているとパワーをもらえること間違いありません。時折吹き抜ける風が涼しく、暑さを和らげてくれます。春は桜、初夏はアジサイ、秋は紅葉と1年を通して、四季を楽しめます。

荘厳な「遊龍の松」

真夏に行きたい!京都市内の避暑地「夏らしい風情のある神社仏閣5選」
(画像=『たびこふれ』より引用)

善峯寺の「遊龍の松」は見逃せません。国の天然記念物に指定されている松で、全長なんと40mに及ぶ大木です。写真一枚には到底収まらない大木で、荘厳な様に圧倒されます。善峯寺は西国三十三所めぐりの札所に指定されているので、この機会に巡礼を始めてみるのもおすすめです。

善峯寺
住所:京都府京都市西京区大原野小塩町1372
電話番号:075-331-0020
営業時間:8:30~17:00 ※土日祝は8:00~
拝観料:大人:500円 高校生:300円 小・中学生:200円
公式サイト:善峯寺

5.【鈴虫寺】鈴虫の音色で聴覚から涼を感じる

真夏に行きたい!京都市内の避暑地「夏らしい風情のある神社仏閣5選」
(画像=『たびこふれ』より引用)

鈴虫寺は松尾大社の近くにある臨済宗の寺院「華厳時」の呼称で、1年中鈴虫を飼育していることから「鈴虫寺」といわれるようになりました。鈴虫の美しい音色は秋の訪れを感じさせてくれ、聴覚から涼をとることができます。鈴虫寺の人気のひとつが、和尚さまの説法。落語のように爽快でリズミカルな説法には、ユーモアが散りばめられ、笑いながら仏教の教えを学ぶことができます。

縁結びに絶大なパワーがある幸福地蔵

真夏に行きたい!京都市内の避暑地「夏らしい風情のある神社仏閣5選」
(画像=『たびこふれ』より引用)

鈴虫寺は縁結びのパワーが強いことで知られ、関西在住の女子が出逢いを求めるときに参拝に行くことで有名です。境内の幸福地蔵に願い事と自分の住所を伝えることで、自宅に縁を運んでくれるという言い伝えがあります。鈴虫寺に行ったら「彼氏ができた!」「結婚した!」という話を、私の周りではよく聞きます。

鈴虫寺
住所:京都府京都市西京区松室地家町31
電話番号:075-381-3830
拝観時間:9:00~17:00まで(入門は16:30まで)
拝観料:大人 500円、子ども 300円(4才~中学生)※茶菓子付き
公式サイト:鈴虫寺

観光客の喧騒から離れる「京都市内の避暑」

真夏に行きたい!京都市内の避暑地「夏らしい風情のある神社仏閣5選」
(画像=『たびこふれ』より引用)

京都の夏は極暑ではありますが、避暑ができる癒しスポットも多数点在します。真夏だからこそ味わえる京都の魅力をぜひ楽しんでください。最近の京都市街地は外国人観光客が増え、2023年の夏は更に多くの観光客が予想されます。京都の避暑地は気温だけでなく、観光客の喧騒から離れられるおすすめスポットも兼ねているので、ぜひ参考にしてみてください。

文・写真・みぃ/提供元・たびこふれ

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