神戸といえば、三宮周辺をはじめ異人館や神戸ハーバーランド、新開地の下町B級グルメ街があります。そのほか、ビーチがある須磨・垂水、本格的な登山が楽しめる六甲、少し離れたところにも、北区のしあわせの村や奥座敷と言える有馬温泉、西神中央の神戸ワイナリーなど、市内に見どころが点在しています。

その中で見落としがちなのが長田(ながた)と湊川(みなとがわ)エリアです。今回は神戸の穴場的な場所ともいえる長田と湊川エリアの、6つの魅力と3つの名店を紹介しましょう。

目次

  1. 魅力1 湊川神社
  2. 魅力2 高取山 登山
  3. 魅力3 高取神社と高取山山頂
  4. 魅力4 丸山の交流の森と砂防ダム
  5. 魅力5 新長田の等身大鉄人28号
  6. 魅力6 三国志をモチーフにした新長田一番街
  7. 名店1 華の湯とみなと軒
  8. 名店2 カフェ・エース
  9. 名店3 お好み焼き ゆき
  10. 長田・湊川は1日遊べる神戸の穴場

魅力1 湊川神社

【兵庫】神戸の穴場!長田・湊川エリアの魅力スポットと名店を紹介します
(画像=『たびこふれ』より 引用)

湊川神社は、湊川地域にある神社です。ここは南北朝時代に行なわれた湊川の戦いで命を落とした楠木正成を祀っています。1643年に尼崎藩主だった青山幸利が供養塔を立て、徳川光圀が墓をを立てたことが創建のきっかけになりました。

神社そのものは1872年に創建されました。戦争で多くが焼け落ちたため、現在の本殿や拝殿は1952年に再建されたものです。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

神戸駅から徒歩圏内にある湊川神社は、生田神社、長田神社と並んで神戸三社祭りとして親しまれています。大きな鳥居をくぐると、ちょうど1月4日ということもあって、初もうでの雰囲気が残っていました。

湊川神社には本殿の他にも境内の社がいくつかあります。入口から左手には日本最古とされるオリーブの木が生えています。これは1878年パリ万博の事務官長だった前田正名によって持ち帰ったものです。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

そして、境内中ほどの右手には赤い鳥居と提灯が目立つ楠本稲荷神社があります。徳川光圀が墓地を建立する以前から境内に鎮座している稲荷社で、倉稲魂命・猿田彦命・大宮女命の3柱がご神体です。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

神社の境内右手には、楠木正成の墓があります。水戸藩二代藩主徳川光圀が建立したと伝わる墓があります。ちなみに殉職地は墓地とは同じところではありません。墓地のある方向から対角線上の先、拝殿の左後ろに、殉職地とされる場所があります。

魅力2 高取山 登山

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

神戸長田地域の北側には高取神社があります。高取神社は港町神戸の絶景が楽しめるだけでなく、数多くの小さな神社が存在するパワースポットの山、高取山山頂にあります。高取山は地元の人が毎日登山するスポットとしても有名で、スポーツ選手が鍛錬する山としても人気があります。ということで今回高取山に登ってみることにしました。最初は住宅地の中を階段を挟んだ参道が続きます。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

途中に数多くの社があるため、維持が困難という理由で頂上の高取神社に合祀された所もあります。画像の豊春神社の社は危険な状況ということで御霊が高取神社に遷っており、既に老朽化した建物だけが残っている、このような場所もあります。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

その一方で、祀られている小さな社が多く残っていて、お供え物があるなど地域の人々の信仰の場所になっています。登山としての体力づくりの他に、参拝をしながら登っていくのも醍醐味があります。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

当初は簡単に登れる山だと思っていましたが、意外に距離があります。といっても表参道はコンクリートの道で整備されているので、まず道に迷うことはありませんし、手すりなどがあるので安心して登れます。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

高取山は、毎日登山(毎朝山に登る神戸独自の生活文化)で有名ですが、途中にいくつもの茶屋があるのも特徴です。ただ、茶屋は午前中だけ営業しており、お昼で終わります。最も低いところにある清水茶屋は午前10時までの営業で、今回はもう閉まっていました。

中腹に中の茶屋、頂上近くに安井茶屋があり、この両者はお昼ぐらいまで営業しています。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

毎日登山の山ということで、高取山筋登山連合会や山頂付近には神戸ツキワ登山会(1928年設立)など、登山会の建物がところどころにあります。また、朝6時30からは誰でも参加できる神戸高取登山会のラジオ体操が山の中の広場で行なわれます。このように高取山の登山会の活動は活発です。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

<中の茶屋の近くにあるトイレ>

トイレは、中腹の中の茶屋の近くと安井茶屋の隣に1か所あります。山頂の高取神社にはトイレがないので注意しましょう。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

中の茶屋のすぐ近くにある白川大明神を越えてさらに上がっていくと、安井茶屋の建物が見えます。ここまでくると頂上の高取神社まではあとわずかです。安井茶屋の近くにはネコが多くたたずんでいました。また須磨から六甲山までの登山道、六甲縦走路との合流点があります。

魅力3 高取神社と高取山山頂

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

安井茶屋を越え、ツキワ投輪部道場が見えると、高取神社まであとわずか。高取神社と書かれたところには赤い鳥居が何本か続いています。また、山を走って鍛錬しているスポーツ部の人たちも、この上は走ることが禁止されている神域です。最後の階段を一気に登るとついに高取神社に到着しました。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

高取神社は武甕槌尊(タケミカツチノミコト)を祭神としています。縄文時代に山の東側に住んでいたとされ、弥生時代には南側に集落があったために、山が神格化していったと言う歴史があります。

神社の創建にかかわったのは応神天皇の母親だった神功皇后で、現在の高取神社の元がつくられ、奈良時代に行基によって、港、耕地開発の守護神を合わせて祀りました。また、山の中に多くの社や祠があるのは江戸時代によるものです。現在は3軒ある茶屋も昔は10軒あったそうです。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

高取神社の山頂は神社本殿の位置ではなく、さらに上になります。神社本殿から奥宮までの道が見えるので、道なりに歩いていくと階段があり、素晴らしい絶景を眺めながら奥宮まで登っていけます。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

奥宮は金高神社ですが、その上にもか社があり、階段が続きます。山頂はさらに上にあります。鳥居を越えたさらに上がったところが山頂付近で、標高328.8メートル付近です。そこは小さな広場になっており、その場所にも数多くの祠があります。そしてこの場所が山頂であることを示した高取山頂之碑があります。

魅力4 丸山の交流の森と砂防ダム

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

高取山からの下山は、途中までは同じ道を通る必要がありますが、安井茶屋の前の公衆トイレ付近が六甲縦走路との分岐点になっており、縦走路の方に歩いていくと丸山登山口に抜けられます。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

丸山登山口の道は、表参道と違いごく普通の山道です。といっても道は整備されているので、安心して下っていけます。

【兵庫】神戸の穴場!長田・湊川エリアの魅力スポットと名店を紹介します
(画像=『たびこふれ』より 引用)

下りの途中に丸山の交流の森というスポットがあります。これは登山道から外れたところに広場が設置されていて、山や森について記された展示パネルがあります。広場を経由しても元の登山道と合流するので、寄り道しても問題ありません。

【兵庫】神戸の穴場!長田・湊川エリアの魅力スポットと名店を紹介します
(画像=『たびこふれ』より 引用)

さらに下っていくと階段が続く道になっており、大きな砂防ダムが見えていきます。長者堰堤と呼ばれるもので2011年から2013年にかけて作られた新しい砂防ダムです。地すべり・土石流対策として作られました。堤の高さは11メートル、長さは5メートルあります。長者堰堤を過ぎると住宅が見えて来て、丸山登山口になります。

魅力5 新長田の等身大鉄人28号

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

新長田駅の前には等身大の「鉄人28号」のモニュメントが立っています。これは神戸出身で新長田とのゆかりが深い漫画家・横山光輝の作品『鉄人28号』を再現したもので、2009年10月に完成しました。鉄骨構造で耐候性鋼板で仕上げた鉄人の高さは15メートル30センチあり、直立させると18メートルになります。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

横山光輝は1934年に長田の隣、神戸市須磨区で生まれました。高校での最寄り駅がJR新長田で、卒業後に就職した頃は新長田地区で生活をしていたそうです。その後東京に拠点を移して、『鉄人28号』をはじめとする作品を世に出しました。

2006年に阪神大震災の後遺症に苦しんでいた新長田地域を元気にしたいとの思いで、KOBE鉄人PROJECTが立ち上がり、このモニュメントがつくられました。

魅力6 三国志をモチーフにした新長田一番街

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

新長田一番街は、JR新長田駅の前にある商店街です。1954年に国鉄新長田駅が開業してお店が集まったのがその始まりです。阪神淡路大震災で商店街の8割近くの店舗が崩壊しましたが、仮店舗で復帰したのち再開発地域となり、新しい商店街として生まれ変わりました。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

鉄人28号のモニュメントと隣接している商店街は、28号とともに横山光輝の漫画三国志にちなんだ小さなモニュメントなどが見えます。商店街には看板や小さな像などがありますが、長田地域にも神戸華僑のお店が多くあり、中華まんなどを販売しているので三国志とは違和感がありません。

名店1 華の湯とみなと軒

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

華の湯は、長田区と須磨区の境界線付近にある天然温泉の日帰り入浴施設です。銭湯並みの料金で入れながら、2006年の掘削工事により天然のラジウム泉が湧き出ています。

正式な泉質名は、単純弱放射能冷鉱泉(拡張性-弱アルカリ-冷鉱泉)で、放射能泉規定値の約5倍に相当する泉質です。泉温が21.3度、1分間で80リットルのお湯が湧き出ています。さらに温泉を飲用できます。

【兵庫】神戸の穴場!長田・湊川エリアの魅力スポットと名店を紹介します
(画像=『たびこふれ』より 引用)

また、温泉施設に併設しているお食事処は、みなと軒というラーメン店です。セントラルキッチン店になっており、厨房がとても大きく、ラーメン以外の定食なども充実しています。

播州から直送された丸骨を血抜きした後、下茹でし、臭みをとってから16時間煮込みます。同時に豚の頭も12時間煮込んでおり、お店が独自に指定したスープ職人の資格を持つ「上湯師」が味を調整して、追い炊きを繰り返して完成させる濃厚豚骨スープを使用しているとのこと。

【兵庫】神戸の穴場!長田・湊川エリアの魅力スポットと名店を紹介します
(画像=『たびこふれ』より 引用)

実食してみて、トロミあるスープの中にうま味が感じられ、麺との相性も良かったです。また様々なメニューがあり、炒飯とのセットいただきましたが、炒飯との相性も良く完食しました。

天然ラジウム療養泉 華の湯

住所:兵庫県神戸市須磨区妙法寺字藪中の中1248-14
TEL:078-747-2641

名店2 カフェ・エース

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

神戸新長田の駅近くにあるカフェエースは地元で評判の良い喫茶店です。昔ながらの喫煙可能な喫茶店が多い中、カフェエースは全席禁煙で、見た目は震災の再開発地区にあるため高級感がありますが、リーズナブルな料金でコーヒーがいただけます。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

コーヒー「エースブレンド」は酸味よりコクを重視した味わいで、引きたてのドリップコーヒーとのこと。休憩に利用するのにちょうど良かったです。夕方前に訪問したのでコーヒーだけを味わいましたが、リーズナブルなモーニングも行っており、次の機会があれば午前中に訪問したくなりました。

カフェ・エース

住所:兵庫県神戸市長田区大橋町6丁目4-1
TEL:078-611-4333

名店3 お好み焼き ゆき

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

神戸長田はB級グルメのそばめしのお店です。焼きそばとご飯を混ぜたそばめしは、数多くお店がありますが、その中でもイチオシがお好み焼き ゆきです。新長田合同庁舎近くの西神戸センター街にあります。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

そばめしを注文しました。並は790円ですが、大は950円です。昭和30年代に冷えた弁当を持ち込んだお客さんに焼きそばと混ぜて提供したのが発祥とされるそばめしですが、ご飯の食感と刻まれたそばの食感が、全く違うけれど妙にマッチしている不思議な味わいです。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

お好み焼きも注文しました。あまり見かけないスタイルのお好み焼きで、関西のお好み焼きと広島のお好み焼きを合わせたような感じがしました。いずれもおいしくいただき、評判の良いお店である理由に頷けました。

お好み焼き ゆき

住所:兵庫県神戸市長田区久保町4丁目2-5
TEL:078-611-4785

長田・湊川は1日遊べる神戸の穴場

【兵庫】神戸の穴場!長田・湊川エリアの魅力スポットと名店を紹介します
(画像=『たびこふれ』より 引用)

神戸長田・湊川周辺は、他の地域と比べて穴場感のあるところばかりでした。町おこしのモニュメントをはじめ、歴史のある神社やパワースポットが密集した山で登山が楽しめます。

そして、反対側には天然ラジウムの日帰り入浴施設もあり、体を動かすことも癒すこともできます。さらに、神戸長田発祥のそばめしの店も名店が揃っているので一日遊べる場所です。

文・写真・万代正平/提供元・たびこふれ

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