麻生氏「どうなるか分からねえ」前例なき総裁選、派閥政治の行く末は
自民党は1955年11月、自由党と日本民主党の保守党同士が合同することで生まれた。ただ、総裁の選出方法で議論は紛糾し、鳩山一郎、緒方竹虎、三木武吉、大野伴睦各氏の集団指導体制でスタートせざるをえなかった。
麻生氏はこうした歴史を挙げ、周囲にこう語る。「集団指導体制は派閥の発祥だ。つまり総裁選のために派閥は生まれた。派閥のない中で総裁選なんてやったことがないから、どうなるか分からねえな」。 (上記記事より抜粋、強調筆者)
朝日新聞の記事、非常に興味深い麻生氏のコメントが掲載されています。
派閥は総裁選挙のために生まれたと。まさに、その通りなのでしょう。
今回、その「派閥のタカ」が外れたために、今回は候補者が乱立する見込みとなっています。派閥というのはいわば予備選的な機能と、後見人的にその候補者の資質を担保する機能があったことは事実。
また、「派閥の縛りがあるから」という理由で推薦を断ったりできなくなったことで、早くも自民党内がギスギスし始めているという噂もあります。笑
これが自由競争になったときに、自民党の内部構造・ガバナンスがどのように変わるのか。
総裁選挙の当選の仕方次第でこれまでは、党三役や閣僚などの人事に露骨な影響が残されてきました。「自民党をぶっ壊す!」と宣言していた小泉純一郎氏すら、その根底を覆すことができなかったのは記憶に新しいところです。
私はなお、自民党の旧態依然とした体質は根強く残り続けると思いますが、総裁選挙とその後の展開には深く注視していきたいと思います。