大型店にとってはメリット大

 飲食店にとって、配膳ロボットを導入するメリットは何か。逆にデメリットはあるのか。

「どこの飲食店でも配膳ロボットを導入したほうがいいのかといえば、店舗によります。広さやコスト感覚、接客に対する考え方などは、お店によって違うからです。配膳ロボットを導入するには、ある程度の広さや通路の確保が必要です。導線がしっかり確保されていないと導入後に邪魔になってしまいます。大型店にとっては、長期的な視点でのコスト面で導入はメリットがあると思います。話題性による集客力もメリットといえ、特に子どもも来店するファミレスとの相性はいいでしょう。

 デメリットとしては初期投資の負担や配膳という単調な作業しかできないこと、お客から飽きられて無機質な存在になってしまうリスクもあります。いっときに比べれば集客力は薄れているでしょう。そのため、ロボットのコミュニケーション能力向上や対応パターンの進化も必要となってきます。

 人手不足と人件費上昇のなかで多くのスタッフを必要とし、業務分担ができる大箱のお店ほど、ロボットの導入にメリットを感じて導入が進んでいくと考えられます。入店時に自動発券機でテーブルを指定され、席に座れば卓上に設置されたQRコードや端末を利用して注文し、料理は配膳ロボットで運ばれてきて、自動会計機で清算して退店するという大型店は今後、増えていくでしょう。一方、中小規模のお店やお客とのコミュニケーションを重視するお店、1人のスタッフが何役もこなさなくては回らないお店では普及は限定的になるでしょう」(江間氏)

(文=Business Journal編集部、協力=江間正和/東京未来倶楽部(株)代表)

提供元・Business Journal

【関連記事】
初心者が投資を始めるなら、何がおすすめ?
地元住民も疑問…西八王子、本当に住みやすい街1位の謎 家賃も葛飾区と同程度
有名百貨店・デパートどこの株主優待がおすすめ?
現役東大生に聞いた「受験直前の過ごし方」…勉強法、体調管理、メンタル管理
積立NISAで月1万円を投資した場合の利益はいくらになる?