情報家電だけでなくエアコンや冷蔵庫、洗濯機、オーブンレンジなどネットに接続する機器が増え続ける昨今、無線LANルーターの存在は無視できないものになってきました。進化しているWi-Fi規格に対応したモデルで、しっかりつながり、ストレスのない通信環境をつくりましょう。
この記事ではBCNランキングをもとにおすすめの無線LANルーターを紹介するとともに、BCNのアナリストが市場や製品の解説をします。
無線LANルーター市場にアナリストが一言
おすすめの無線LANルーターを紹介するまえに、まずは市場の状況についてアナリストが解説します。ぜひ製品選びの参考にしてください。
Wi-Fi規格はバージョンが上がるほど最大通信速度もアップします。最新規格のWi-Fi7の最大通信速度は46Gbpsで、Wi-Fi 6と6Eの9.6Gbpsから約4.8倍も通信速度が速くなっています。
しかし、Wi-Fi 7はまだ対応しているハードが少ないため、BCNランキングにおけるWi-Fi 7対応無線LANルーターの月間販売台数の割合は2024年7月で3.4%。決して大きな数字ではありません。ただ、1年前の7月時点ではまだWi-Fi 7対応ルーターは未発売で、半年前の24年1月は0.2%と、半年間で3.2ポイント上昇しています。ちなみに、その他のWi-Fi規格に対応した製品の割合は24年7月でWi-Fi 6Eが9.6%、Wi-Fi 6は67.3%。Wi-Fi 5は17.4%で、Wi-Fi 4は2.3%でした。
直近1年間の動きでは、販売台数の約7割を占めるWi-Fi 6を中心にWi-Fi 6EとWi-Fi 7は拡大傾向、Wi-Fi 5以下は縮小傾向で推移しています。市場では今後もこの傾向が続き、徐々にバージョンの新しいWi-Fi規格対応製品にシフトしていくと予想されます。
メーカーの動きを見ると、無線LANルーター市場で存在感が高まっているのがTP-Linkです。2年前の22年7月の月間販売台数のうちTP-Linkの割合は19.9%でしたが、23年7月には27.2%、24年7月には29.0%とシェアを拡大してきました。日本で最も早くWi-Fi7対応無線LANルーターを発売したのもTP-Linkで、近年はセキュリティカメラやスマートプラグなどのIoT関連機器にも力を入れています。
また、無線LANルーターの関連製品では、Wi-Fiのエリアを広げる中継器の販売台数も増加しています。これはある意味で生活の中にWi-Fiが溶け込んでおり、快適な接続環境を意識している層が増えているためといえるでしょう。
通信速度や接続する機器の数などを改めてチェックし、自宅の通信環境を見直してみてはいかがでしょうか。
おすすめのノートPC
続いて、24年7月1~31日までのBCNランキングの実売データを参考におすすめの無線LANルーターを紹介していきます。
バッファロー Wi-Fi 6(11ax)対応Wi-Fiルーター 2401+573Mbps AirStation(ネット脅威ブロッカー2対応) ブラック WSR-3000AX4P-BK
バッファローのWSR-3000AX4P-BKは、Wi-Fi 6(802.11ax)に対応した高速ルーターです。最大通信速度は2.4GHz帯で573Mbps、5GHz帯で2401Mbps。MU-MIMOとOFDMA技術により、多数のデバイスが同時に快適に接続できる点が魅力のスタンダードタイプの製品です。
3本の5GHzアンテナで通信を高速・安定化させ、バッファロー独自の機能としてメッシュWi-Fi構築時は干渉波を回避する機能も搭載されています。一般的な家庭でゲームや動画ストリーミングを楽しみたい場合におすすめです。
出典:バッファロー WSR-3000AX4P-BK
TP-Link Archer AX3000
TP-LinkのArcher AX3000は、Wi-Fi 6対応の高性能ルーターです。2.4GHz帯で574Mbps、5GHz帯で2402Mbpsの最大通信速度を実現し、たくさんのデバイスを快適に使えます。また、TP-Link独自のアプリ「Tetherアプリ」によって設定や管理も簡単にできます。
そのほか、メッシュWi-Fiやセキュリティ規格のWAP3に対応しており、手軽かつ、安全にインターネットを使用できるようになります。こちらも、一般的な家庭向けといえる反面、多数のデバイスを同時に接続するようなケースにも向いています。
出典:TP-Link Archer AX3000 Wi-Fi 6ルーター
NEC Aterm WX5400HP
NECのAterm WX5400HPは、Wi-Fi 6対応の高性能ルーターで、2.4GHz帯で574Mbps、5GHz帯で4804Mbpsの最大通信速度を出せます。多数のデバイスで同時に高速通信ができ、端末ごとに通信の優先順を設定できるため優先させたい端末ではほかの機器の影響を受けません。
このルーターは、通信の優先順位を端末ごとに設定できる「QoS(Quality of Service)」を実装しており、多数のデバイスを接続している際も優先させたい通信を安定させられます。また仕事用とプライベート用でネットワークを分けられるため、セキュリティ面も安心です。こちらも、親子孫3世代の大きな家庭におすすめであるほか、セキュリティ機能が充実しているため安心安全を重視するユーザーに向いています。
出典:NEC Aterm WX5400HP
バッファロー Wi-Fi 6(11ax)対応Wi-Fiルーター 4803+573Mbps AirStation(ネット脅威ブロッカー2対応) ブラック WSR-5400AX6P-BK
バッファローのWSR-5400AX6P-BKは、Wi-Fi 6対応の高性能無線LANルーター。最大で4803Mbpsの5GHz帯と573Mbpsの2.4GHz帯をサポートしており、デュアルバンドで効率的な通信が可能です。また、TWT(Target Wake Time)対応によってスマホ端末の待ち受け時間を制御でき、端末の電池を長持ちさせられます。
ビームフォーミングやワイドバンド5GHzなどの機能が充実しているほか、フィルタリングや使いすぎ防止といった端末の管理機能も搭載。子どもがいる家庭などでは重宝する無線LANルーターです。
出典:バッファロー WSR-5400AX6P-BK
TP-Link Archer BE550
TP-LinkのArcher BE550は、最新のWi-Fi 7に対応した超高速無線LANルーター。未来のインターネット環境に最適です。最大で5760Mbpsの6GHz帯、2880Mbpsの5GHz帯、574Mbpsの2.4GHz帯をサポートしており、トライバンドで効率的な通信が可能です。
MU-MIMOやOFDMA技術はもちろんのこと、EasyMeshやフィルタリング機能、VPN機能といった高性能なネットワーク機能を搭載。また、同社独自のセキュリティ機能「HomeShield」にも対応しており、安全面も万全です。高価格なのが難点ですが、長期間使用することを想定していたり、最新のネットワーク環境を求めたりする人におすすめです。
出典:TP-Link Archer BE550
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提供元・BCN+R
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