「もう夜、洗濯機回さないでください」

ー穏やかだった隣人が豹変。原因は洗濯機の騒音ー
過去に、洗濯機の騒音が、訴訟問題に発展し裁判で損害賠償請求の対象となった事例があります。 新しい洗濯機を選ぶときはワクワクするものですが、CMや広告のイメージだけで決めてしまうと、後に後悔することも。

今回は編集部が独自で行ったアンケートをもとに、洗濯機の騒音で実際にあった体験談と、正しい選び方を紹介します。5年から10年の長い期間使うものなので、しっかりチェックして失敗しないようにしてください。

騒音訴訟に発展?「もう夜、洗濯機回さないでください」穏やかだった隣人が豹変

洗濯機の騒音が、訴訟問題に発展するケースが過去にありました。

編集部が独自で行ったアンケートによると、兵庫県在住Aさん(38歳女性)も、その1人です。

これ、防ぎようがないですよね。。。即、引っ越しました。

洗濯機の騒音は、意外と大きな問題に発展することがあるので注意が必要です。

訴訟とまでいかなくても、洗濯機の騒音が原因で大家さんから間接的に苦情を言われてしまった、などの声もありました。

置き方や洗い物の組み合わせが原因?洗濯機の騒音の原因

実は思いもしないことが、洗濯機の騒音の原因になっているようです。

洗濯機から騒音が出てしまう原因は大きく3つです。

シーツなどの大きいものと靴下などの小さいものが混在してパンパンに詰め込んだりすると、遠心力がかかり回転がうまくかからず振動してしまい騒音の原因になります。

また、洗濯機の本体が傾いて不安定になると騒音の原因になります。排水パイプの位置やつまりも騒音の原因です。排水パイプが正しい位置になかったり、ゴミなどがつまり排水を妨げていたりすると、騒音が起こります。

「おやすみモード」「インバーター制御機能」がついているなど、静かな音で運転できる洗濯機を選びましょう。

騒音以外にもある「こんな洗濯機は買ってはいけない!」

新しい洗濯機を買うとき、騒音が出ないか、という基準のほか、故障時に対応してもらえるか、節約できるか、という基準も大事です。

買ってはいけない洗濯機:聞いたことがないメーカー

聞いたこともないメーカーや外国製の洗濯機は、故障時の対応面で不安があります。部品の交換に時間がかかるならまだしも、そもそも取り寄せや代替品での修理に応じてもらえない可能性もゼロではありません。また、外国製の洗濯機の場合、日本語の取り扱い説明書がついていないことがあり、そもそも正しい使い方がわからないという問題点が起こり得ます。

買ってはいけない洗濯機:容量が少なすぎる

一人暮らしや二人暮らしの場合でも、容量が少なすぎる洗濯機は選ばないほうが無難です。「大は小を兼ねる」という言葉があるように、できるだけ容量が大きい洗濯機を購入したほうが、長い目で見て節約につながります。

少量の洗濯物を毎日洗うより、洗濯機の容量に合わせられる範囲でまとめ洗いしたほうが省エネになるのも事実です。

資源エネルギー庁の試算によれば、定格容量(洗濯・脱水容量:6kg)の4割を入れて洗った場合と、8割を入れて洗う回数を半分にした場合とでは、後者のほうが年間で電気を5.88kWh(約180円)、水道は16.75㎥(約4,360円)節約できます。衣替えの時期など、家族が少なくても洗濯物が多くなることもあるはずなので、できるだけ容量は大きめのものを選びましょう。

洗濯機は10年間の暮らしを見据えて選んで

洗濯機は高価なうえに、頻繁に買い替えるものではないため、長期的な視点で選ぶのが重要です。たとえば、現時点で一人暮らしをしていたとしても、いずれ二人暮らしになり、さらに家族が増えたりしたら、その分洗濯物の量は増えます。洗濯機を買い替えずに済むようにしたいなら、できるだけ品質が良く、容量が大きいものを購入するに越したことはありません。

長期的に安心して使い続けるためにも、信頼が置けるメーカーのものを、納得したうえで購入しましょう。

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文・荒井美亜(金融ライター/ファイナンシャル・プランナー)
立教大学大学院経済学研究科を修了(会計学修士)。税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。日本FP協会の消費者向けイベントにも講師として登壇経験あり。

(2024年06月04日公開記事)