金子拓郎 写真:Getty Images

 クロアチア1部ディナモ・ザグレブは6月30日、MF金子拓郎が北海道コンサドーレ札幌からの期限付き移籍期間満了に伴い、2023/24シーズン限りで退団すると公式発表。札幌復帰を期待する声も挙がっているが、依然として去就不透明とみられる。

 同選手はミハイロ・ペトロヴィッチ監督のもと、攻撃陣の中心選手として札幌を支えると、昨年7月にディナモへ買い取りオプション付きの1年レンタルで加入。昨年12月まではクロアチア1部リーグで1ゴール5アシストと結果を残していたが、今年はリーグ戦でわずか1ゴールと失速。今年4月には一時スタメンを外れるなど、現地でもパフォーマンス低下が話題になっていた。

 金子の去就を巡っては、クロアチア紙『germanijak』は先月20日に「ディナモは買い取りオプション金額の引き下げで札幌と合意できず。金子はディナモを退団する」とリポート。ディナモは札幌に対して期限付き移籍期間の延長を打診したほか、買い取りオプションの金額を110万ユーロ(約1億8000万円)から60万ユーロ(約1億円)へ引き下げるよう求めたが、札幌はこれらの提案を拒否。クラブ間交渉が破談に終わったとみられる中、ディナモは30日に同選手の退団を公式発表している。

 一方、金子の意向について『germanijak』は「ディナモに残り、UEFAチャンピオンズリーグでプレーを夢見ていた」と主張。本人は海外でのプレー続行を望んでいるとみられるだけに、札幌復帰は今後海外クラブから届くオファーの内容次第と考えられる。

 札幌はJ1第21節終了時点で最下位に低迷。6月29日のアルビレックス新潟で敗れてリーグ戦7連敗を喫した一方、ポーランド1部ヴィジェフ・ウッチ所属のスペイン人FWジョルディ・サンチェス獲得が決定的に。ウッチは30日に同選手の退団を公式発表している。