大岩剛監督率いるU23日本代表は、今月22日に行われるAFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選グループステージ最終節でU23韓国代表と激突。テレビ朝日系やインターネット動画配信サービス『DAZN』で放送される一戦を前に、日本代表OBや日本代表選手と、メディア関係者の“日韓戦”の受け止め方が大きく異なっているようだ。
韓国メディア『フォーフォーツー』によると、テレビ朝日の取材陣が日韓戦2日前に韓国代表の練習拠点を訪問。顔写真、名前、背番号が記された韓国代表選手のリストを持ちながら、複数の韓国人記者に同国代表のチーム状況や選手のプレースタイル等について質問していたという。
その中でテレビ朝日の関係者は、韓国人記者に対して「韓国代表選手は総じて闘争心に満ち溢れていますね。特に日本と対戦するときは、そういう傾向がありますよね」と述べたほか、「韓国代表選手の闘争心はむしろプラスだと思います。日本と韓国は良いライバル関係を保っていますからね」と日韓戦に対して前向きなコメントを残したという。
ただ、北京五輪の日本代表メンバーである大久保嘉人氏の解釈は、テレビ朝日の関係者とは対照的だ。韓国戦で退場した経験を持つ同氏は、インターネット動画配信サービス『DAZN』で今月22日配信開始の「やべっちスタジアム」に出演。MCの矢部浩之さんから「日韓戦になると、我々ファンとしては特別な思いで見てしまう。『絶対に負けたくないな』と。実際に戦っている選手はどうですか」と訊かれると、日韓戦における代表選手のメンタリティーについて、以下のように解説している。
「意外だけど、日本側からすると、そういう気持ちは全くない。本当に意識していない。他の国と戦うのと同じ。韓国が一方的に日本に対して感情をかなり持っている。だから韓国のペースになると、どうしても試合が荒れる。普通に削って来るので、韓国は。日本は淡々とプレーすれば、韓国がイライラしてきて、日本のペースで試合が進むと思う」
韓国代表選手による球際の強さ、プレー強度の高さ、ラフプレーにより激しい試合展開となる可能性が常に存在する日韓戦。あくまでもパリ五輪本大会出場権獲得を最大目標としているだけに、大岩ジャパンにはより一層の冷静さが求められそうだ。
