極上の乗り心地と環境への配慮
メルセデス・ベンツ日本は､メルセデス・マイバッハブランド初のラグジュアリーSUV 電気自動車「メルセデス・マイバッハ EQS 680 SUV」を発表し、全国のメルセデス･ベンツ正規販売店ネットワークを通じて発売した。
このマイバッハ EQS SUVは、メルセデス・ベンツEQS SUVをベースに、高級感のある専用のフロントマスクやツートーンペイント、アルミホイールなどを与えたもの。フロントにはスリーポインテッドスターのボンネットマスコット、クロームメッキのオーナメントが付いたブラックパネルのフロントグリルなどを装備。バンパーのエアインテークにマイバッハパターンをあしらうなどして、特別感を演出している。
サイドビューはクローム仕上げのBピラーや、Dピラーに設けられたエンブレムが特徴。格納式のシームレスドアハンドル、専用デザインの22インチアルミホイールなどを装備する。リアは、螺旋構造の内部を持つLEDリアコンビネーションランプ、ルーフスポイラーなどが目を引くポイントだ。
外装色は標準6色（オブシディアンブラック、セレナイトグレー、ハイテックシルバー、エメラルドグリーン、ソーダライトブルー、ベルベットブラウン）、オプション2色（アルペングレー、オパリスホワイト）に加え、さらなるオプションとして5種類のツートーンペイントも用意。この塗装は手作業で行われるものだという。
ラグジュアリーかつサステナブルなインテリア
インテリアはEQS SUVのデジタル技術に加え、上質かつサステナブルな素材が融合した高級感漂う空間に仕立てられているという。インテリアトリムは3色の内装色、3種類のウッドパネルの組み合わせから選択。
前席には、3枚の高精細パネル（コックピットディスプレイ、有機ELメディアディスプレイ、有機ELフロントディスプレイ）がダッシュボード全体を1枚のガラスで覆うMBUXハイパースクリーンを標準装備、表示スタイルは7種類のモードを設定。
後席には、フロントシートの各バックレストに11.6インチのモニターを備えたMBUXリアエンターテインメントシステムを標準装備、後席からさまざまなコンテンツが操作できるほか、後席ドアの操作も可能だという。
オプション設定のファーストクラスパッケージでは後席の快適性がさらに向上するとのこと。独立した左右後席の間には、専用シャンパングラス収納部と、脱着可能な大型クーリングボックスを装備、センターコンソールには格納式テーブルと、温度調整機能が備わったカップホルダーが配置される。
環境に配慮したサステナブルな素材とされるナッパレザーの使用も特徴だ。このレザーは、コーヒー豆の殻をなめし材の原料として使用し、加脂剤も自然由来のものを採用、生産工程で使用される水はリサイクルされるという。床面カーペットには漁網などのリサイクル繊維より得られた再生可能で高品質なナイロン糸を、各所に使われる鋼やアルミニウムには、リユーススチールおよびリサイクルアルミニウムが使用されているとのことだ。
このほか、室内の香りを演出するエアバランスパッケージや、「没入できる音響空間」としてBurmesterサラウンドサウンドシステムが標準装備となる。
マイバッハの名に相応しいパワートレイン
マイバッハ EQS SUVは前後アクスルに電動パワートレイン（eATS）を搭載、電気モーターには永久磁石同期モーター（PSM）が採用されている。このPSMはACモーターのローター（回転子）に永久磁石が取り付けられているため、ローターへの通電が不要。電気モーターは三相の巻線を2つ備える六相式を採用しているため、きわめて強力だという。
そのため最高出力は658ps（484kW）、最大トルクは955N・mを発生。WLTCモード一充電走行距離は640km。トルクシフト機能によってフロントとリアの電気モーター間で駆動トルクの連続可変配分が行われるため、前後駆動力配分は常に効率的かつ最適化されるとのこと。
また、電池消費量の抑制に効果的とされるディスコネクトユニット（DCU）を搭載。このDCU はフロントのeATS にアクチュエーターを用いたクラッチを設けることで、走行状況に応じてクラッチを切り前輪をフリーにして、モーターによる抵抗を極力低減させるもの。例えば、高速巡航時にクラッチを切り離すことで後輪駆動のみとする、ということが可能だという。
リチウムイオンバッテリーはエネルギー容量118kWh、6.0kWまでの交流普通充電と、150kW までの直流急速充電（CHAdeMO 規格）に対応。車外へ電力を供給できる双方向充電も可能だ。
特に後席を重視したNVH（騒音、振動、ハーシュネス）対策
マイバッハ EQS SUV は、メルセデス版のNVH 技術を継承。前後エレクトリックドライブトレインのカプセル化、革新的なフロントアクスルのキャリアフレーム、ゴムブッシュを介して分離されたドライブユニットにより騒音と振動を抑え、快適性を向上させているという。さらに防音対策も完璧になされているとのこと。
それに加え、マイバッハ EQS SUV では特に後席のNVH 対策を強化したという。ラゲッジルームカバーをARTICOでカバーし、EQS セダン同様に仕切り壁の働きを持たせたほか、リアシートのバックレストを上端に固定しラゲッジルームをリアウインドウの下端まで密閉、これにより効果的にノイズが抑制されるとしている。さらに、前述のDCUもノイズ抑制に効果を発揮するという。
足周りでは、連続調整ダンパーADS+を備えたAIRMATIC エアサスペンションを標準装備。最大 35 mm 車高を上げることが可能だ。リア・アクスルステアリングも標準装備され、コンパクトカー並みの取り扱いが可能だとのこと（最小回転半径5.1m）。走行モードはECO、 SPORT、 OFFROAD 、INDIVIDUALに加えて、専用となる「MAYBACH」を設定。これは後席乗員に快適な乗り心地を提供するためのものとされる。
MBUX（メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス）
マイバッハEQS SUVでは、テレマティクスやMercedes me connectに、以下のプログラムが用意される。
・Electric Intelligence ナビゲーション
・充電ステーション情報
・出発時刻に合わせたプリエントリークライメートコントロールの設定
・エネルギーフローの表示
・最大充電電流の設定
自然対話式音声認識機能を備えた「MBUX」では、従来の会話の他、電気自動車固有の機能にも対応。「Electric Intelligence ナビゲーション」は、ナビゲーションのマップデータから得た勾配情報、充電ステーションの位置情報、車両の充電状況及び気温情報などを総合的に判断し、どこで充電すべきかも含めた適切なルートが案内されるという。
また、安心のEVカーライフ「EQケア」と充電サービス「Mercedes me Charge」により、初めて電気自動車を保有するユーザーの不安を一掃するプログラムが揃えられているとのことだ。
希望小売価格（消費税込み）は27,900,000円（ハンドル位置は左右とも用意、金額は変わらず）。
文・CARSMEET web編集部／提供元・CARSMEET WEB
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