個人に適した効果的アプローチで時間短縮が可能?

例えば今日から、1日1時間×週3日の取り組みを始めたとしても、学習時間が1,000時間に達するのは6年以上先のこと。こう考えると、ゴールまでの距離に気が遠くなるかもしれません。ただ、週3時間の学習頻度は一例にすぎず、より長くの時間を学習に充てることができれば、習得までの期間は縮めることができます。また、1,000時間という数値はあくまで、とある状況下における学習者を対象としたFSIの調査データをもとに割り出した目安にすぎず、学習者の適性や動機、学習の環境・方法などの諸条件が異なれば、習得までの時間も当然ながら変わってくるはずです。

第二言語習得の研究では、学習への適切な動機づけや、それぞれの適性を考慮した効果的な学習などにより、習得の効率や速度を促進する方法が探求されています。

スキル向上を加速させたい学習者のために

英語習得に業務上の明確なデッドラインが設けられているような場合はもちろん、過密スケジュールの中、時間を捻出して英語を学ぶのであれば、効率よく、最速でスキルを身に着けたいと考えるのは当然です。そんな学習者のニーズに応えるため、効果的な学習を模索する第二言語習得の理論に学び、その考えをカリキュラムやメソッドの開発に取り入れるスクールが増えています。また、密な学習スケジュールの実践により、より早い英語力の向上を目指すプログラムも表れました。

1年間で1,000時間の学習に取り組むプログラムも

例えば毎月80時間以上学び続ければ、1,000時間の学習は1年間で全うできます。このスケジュールを個人でこなすのはたやすいことではありませんが、パーソナルコーチ型の英会話スクールの「トライズ」は、専属コンサルタントとネイティブ教師のサポートのもと、「1年で1,000時間」という取り組みを実践するプログラムを提供しています。

まとめ

日本人にとって、母国語である日本語と「言語間距離」のかけ離れた英語をものにするのは、容易なことではありません。それでも、適切な学習環境のもと、科学的な根拠に基づく合理的な学習法に則って訓練を積むことができれば、英語でのコミュニケーション力が職場で武器になる日は、より早く訪れるかもしれません。

【参照サイト】Wikibooks:Language Learning Difficulty for English Speakers

<この記事を書いた人>
English Hub 編集部

提供元・English Hub

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