22日には、「精神的に不安定な男が異常な行動を取っている」と通報が寄せられた。クロウ被告は、駆けつけた警官に逮捕され、第4級のストーカーやハラスメントなどの罪で起訴された。検察側は、保釈の条件として「監視付きの保釈」を求めていた。
検察によると、クロウ被告は11月25日から1月22日までの約2カ月間、テイラーの自宅周辺を30回以上訪れていた。建物の管理人から、この場を離れるよう繰り返し警告を受けていたという。被告は「テイラーに会うためにやってきた」などと述べ、近隣住民にテイラーの居場所を聞いて回ることもあったという。
今回の逮捕は、裁判官から釈放を命じられた直後の出来事だった。トライベッカに戻り、テイラーの家の向いにあるゴミ収集箱をあさっていたところ、警察に通報が入った。
ある住民はニューヨークポスト紙に、クロウ被告が以前、ゴミ収集のコンテナから毛布を取り出し、近くに座っているのを目撃したと明かした。再び同じ場所で目撃した時は「心臓が止まりそうになった」と振り返った。
専門家によると、ニューヨーク州の法律では、ストーカー行為を重罪で問うためには、有罪判決が複数回下されたり、武器を使用したりした証拠など厳格な条件が設けられているという。ある刑事事件専門の弁護士はポスト紙に「州の法律は、将来、殺人事件が起こるのを待っているようなものだ」と語っている。