日本代表OBの城彰二氏が今月9日、自身のYouTubeチャンネル「JOチャンネル」を更新。日韓W杯の舞台で指揮したフィリップ・トルシエ氏(現ベトナム代表監督)との関係について語っている。
小野伸二氏、中田英寿氏、中村俊輔氏らスター選手を多く擁したトルシエ監督だが、自身の指導法を巡り一部選手と衝突することも。フランス人指揮官との取っ組み合いの喧嘩をしたという城氏は「俺もいざこざが沢山あった。『日本代表に何が足りないのか、勝つためにはどうしたら良いのか』という部分で、あえてすごくこうね…何と言うのか、もうパワハラだよね」
「彼が勉強してきて、何かエッセンスを加えようと思ってやったこと。相当すごい圧力で上から言われたし、身体も使ったり、言葉だったりとか、ものすごくセンセーショナルを与えられた。俺はそれにプチンと来て、自分の意見を伝えた。それで取っ組み合いしたけど」と当時の出来事を振り返っている。
また城氏は、2008年にFC琉球(当時日本フットボールリーグ所属)の総監督を務めていたトルシエ氏の過去にも言及。現場介入によるジャン=ポール・ラビエ監督との衝突もあり、2009年以降は現場から距離を置いていただけに「トルシエ監督に失敗もある。琉球とか色々なところに行って、お金だけ貰って帰った。俺、トルシエに言ったんだよ。『お金ばかり貰って結果残さないのか』と。そしたら相手は黙っていたけど」と語っている。
それでも日本代表を成長させたトルシエ監督の手腕に対する賛辞は忘れない。城氏は「トルシエは外国籍監督の中で一番じゃないかな。すごく分析している。日本人の特徴や民族性など色々なことを、学者や様々な人から全部勉強していた」と、指揮官の姿勢を評価。
「喧嘩をした後、トルシエ監督と話をしたら『日本人でもこのような気質を持っているんじゃないかと』(言われた)。そこから仲良くなったし、今はもちろん仲良しでわだかまりも全くない」と、確執がないことを強調している。