古代エジプトを象徴する巨石建造物、ピラミッド。ギザの三大ピラミッドが代表格だが、現在では礎石程度しか残されていないものも含めればかなりの数が建造されていたことは間違いない。
しかし古代エジプト人が原始的な道具しか使わずに、どうやってあのような巨大な建造物を作り上げたのかという疑問は、考古学界で最も難しい謎のひとつであり続けてきた。
多くの研究者は「古代の人々は建造に使う巨大な石のブロックを運ぶため、主要な水路に頼っていた」という説を支持しているが、現代のピラミッドは乾燥した砂漠地帯にあり、ピラミッドのすぐ側に水路があったとしてもとうの昔に干上がり、砂の下に埋もれてしまっている。
しかし先日、国際研究チームが再新技術を駆使してギザの三大ピラミッドの周辺を調査。その結果古代の巨大水路の位置がついに判明したのである。
今回の調査ではレーダー衛星画像、歴史的地図、堆積物のコアリング、物理探査が組み合わせて行われており、干ばつや砂嵐で埋もれてしまったと思われるナイル川の支流が、ギザのピラミッドを含む31のピラミッドの横をまっすぐ通っていたことが判明したのである。この位置や推測される水量から、当時建設に携わった人々は水路使って石のブロックを建設現場まで直接運ぶことができた可能性が高いという。
研究代表者のエマン・ゴニム教授は今回の研究結果について「この巨大な水路の位置、形、大きさ、実際のピラミッド遺跡への近さについては、誰も確信を持っていませんでした。(ナイル川の支流は)これらのピラミッドの建設段階で活動し、稼働していたのです」と語っている。
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文=飯山俊樹(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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提供元・TOCANA
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