美しいフォルムでそびえ立つ中国のピラミッドはエジプトのものとそっくりに見えるが、いつ頃、どのように形成されたのだろうか――。
中国の貴州省安竜県には、エジプトのピラミッドによく似た円錐形の山が約12ヶ所存在し、安竜ピラミッドと呼ばれている。
近年、このピラミッド状の山々が世界中の人々の想像力を掻き立て、安竜県は人気の観光地となっている。これらの山は単にピラミッド型をしているだけでなく、層となった岩石が非常に整然と積み重なっており、まるで人工的に作られたかのようである。
2018年ごろから安竜ピラミッドの写真や動画がオンラインで広まり始めると、その起源を巡る陰謀説も登場した。専門家が自然現象であると説明しても、古代文明の遺物か、あるいは宇宙人の手によるものだと信じる人々が依然として存在している。
貴州師範大学の周秋雲教授によれば、安竜ピラミッドは2億年の歴史を持つ典型的な石灰岩地形だという。かつてこの県は浅い海域だったが、水に溶けた鉱物が再結晶化し、現在のピラミッドの主成分であるドロマイトになった。その後の気候変動や地殻変動などにより、岩石の層が明確に区分された。
さらに周教授は、人工説の根拠とされる岩石の角状の形状は、既知の地質現象による自然の浸食作用によるものだと説明した。小さな亀裂に水が入り込み、徐々に浸食されてブロック状の形になるのだ。
ピラミッドの形状については、この地域の石灰岩層が垂直方向に浸食を受け、上部が早く削られ下部は後から削られることで、尖った頂上と広い基部を持つピラミッド型になると周教授は述べている。
しかし、科学的な説明にもかかわらず、安竜ピラミッドの起源を巡る憶測は尽きない。古代文明の墓であるとか、実際のピラミッドの試作品だとか、ひいては宇宙人の手によるものだという陰謀説まである。
TOCANAでは過去に南極大陸のピラミッドについても紹介している。ピラミッド状の造形物は人々を長らく魅了してきた。自然のものであれ、人工物であれ、ピラミッドが人々の心を掴んで離さない魅力を持っていることは間違いなさそうだ。
参考:odditycentral
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提供元・TOCANA
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