徳島ヴォルティスは3月31日に吉田達磨監督の解任、岡田明彦強化本部長の辞任を公式発表すると、翌日にMF島川俊郎の現役引退を公式発表。“吉田達磨チルドレン”の電撃引退が話題を呼ぶ中、明治安田J2リーグ第7節ザスパ群馬戦後にFW柿谷曜一朗が残したコメントにも注目が集まっている。
徳島は昨年夏にベニャート・ラバイン監督を解任し、元ヴァンフォーレ甲府指揮官の吉田氏を招へい。今年も吉田監督のもとでシーズンに臨んだが、J2リーグ6試合で1勝1分4敗とスタートダッシュに失敗。先月13日開催のYBCルヴァンカップ1回戦で、AC長野パルセイロ相手に1-5と敗れると、試合翌日にMF西谷和希がインスタグラムで「ヴォルティス本来のスタイルを取り戻すことが勝つための道しるべになります。ヴォルティスのスタイルこそが最高で最強です。自信を持って堂々と言えます。必ず取り戻します。そのためにも自分のできることを全力でやり続けます」と投稿。一部メディアは、西谷が不適切と捉えられる発言により、全体練習が外れていると報じていた。
3月30日にホームで行われた群馬との“裏天王山”で、0-1と敗れて最下位に転落した徳島。Jリーグ公式サイトによると、中心選手の柿谷は試合後に以下のようなコメントを残していたという。
「間違いなく達磨さんが試合に向けて準備してきたことが、今はめちゃくちゃ出てきていると思う。言葉が悪いかもしれませんけど、最初とは違う。面白いくらいに選手はまとまっていて、見てもらいたい」
「全員が勝つためにやっている。だから勝てるとは言えないけど、全員が何も疑いなく試合に臨めている。その姿勢はこれだけ長いことサッカー選手をやってきているけど、すごいなと思う。それは達磨さんが作り上げてきたものやから流石やなと思うし、その船に『俺も乗らせて』と言っているようなチーム状態だと感じている」
柿谷がチーム全体の結束力に手応えを掴んでいるものの、吉田監督の解任にくわえて、今季ここまでリーグ戦全試合出場の島川が突如現役引退。同選手は柏レイソルの下部組織出身であり、柏U18やヴァンフォーレ甲府で吉田監督の指導を受けていた。
それだけに、ネット上では「あまりにも突然すぎる…」「島川の引退は、吉田監督の解任と関係しているのでは?」「島川は甲府時代も吉田監督を慕っていたからなあ…」「徳島の選手間で吉田派と反吉田派とで分裂があったのでは?」といった声が。「柿谷のポジティブコメントは何なんだ?」「柿谷と島川のコメントが180度違う…」「西谷の件、柿谷のコメント、島川の現役引退。それぞれの考え方がバラバラなのでは?」などと、チーム事情に関する憶測も駆け巡っている。
チーム内部で様々な出来事が起こっている徳島。特に大塚製薬サッカー部時代からチームを支えた岡田強化本部長の辞任が周囲に衝撃をもたらしているが、選手・関係者の過去発言をもとに、チーム全体の歯車が狂い始めたタイミングを探すファン・サポーターもいる。