ここ数年、異常ともいえる猛暑が続いているが、今年も例外ではない。7月に入って以降、急に爆上がりした気温に、汗が止まらないし、めまいすら覚える有様だ。街中のドラッグストアや雑貨店では冷却アイテムが所せましと並んでいるので、上手く活用してこの夏を乗り切ろうとしている人は多いだろう。

だが、自分の身体を猛暑から守ろうとする意識をもつ人々が増え続ける一方で、身の回りのアイテムに関しては、きちんと猛暑対策をしているだろうか。今回は、猛暑を見くびり、一歩誤れば「あわや」の事態になっていたかもしれないとXで話題になっているポストについてご紹介したい。

デジタル社会の必需品も、この暑さは想定外!

話題のポストは、八島颯也 | FuyaYashima@FuyaAppleさんによるこちらの投稿だ。

猛暑の車内で膨張し脱皮し始めたモバイルバッテリーの恐怖! 便利な充電器もこの暑さは想定外
(画像=(画像は「八島颯也 | FuyaYashima(@FuyaApple)」さん提供)、『オトナライフ』より 引用)

パンパンに膨張し、もはや原型をとどめていないこの黒い物体は、なんとモバイルバッテリー。スマホがなくては生きていけない現代において、モバイルバッテリーを常に持ち歩いている人も多いと思うが、八島颯也 | FuyaYashima@FuyaAppleさんによると、このモバイルバッテリー爆弾は、車の中に置いておいたバッグの中で膨張してしまったらしい。リプライ欄にも、「車が炎上とかならんでよかった…」、「火が出なくてよかったです。」、「怖っ!下手したら大惨事ですね!」とのコメントが相次いでいるが、本当に「発火しなくてよかった」の一言につきる。八島颯也 | FuyaYashima@FuyaAppleさんは、「モバイルバッテリーが脱皮」と表現されているが、脱皮するのは本物のセミだけで十分である。

発火の危険がある「リチウムイオン電池」とは

今回、なぜ八島颯也 | FuyaYashima@FuyaAppleさんのモバイルバッテリーが大惨事になってしまったかというと、一般的にモバイルバッテリーには「リチウムイオン電池」が搭載されている。リチウムイオン電池は正極と負極の間をリチウムイオンが移動することで、充電や放電を行う二次電池のこと。充放電効率が非常によいことから多くのデジタル関連デバイスに搭載されているのだが、高熱によって正極と負極を分けている壁(セパレーター)が溶けてしまうと、正極と負極が接触し、発火してしまうのだ。

小型かつ軽量で非常に便利なリチウムイオン電池なのだが、セパレーターの耐久性に異常が生じてしまうとすぐに発火の恐れがあるため、高熱な環境以外にも、飛行機の預け荷物に入れることは禁止、自治体によっては燃えないゴミに出すことを禁止、としている、とにかく取り扱い要注意なアイテムなのだ。

夏の車内はサウナレベル!持ち物には十分注意して!!

ちなみに一般社団法人日本自動車連盟(JAF)によると、「真夏の炎天下の車内は、エンジン停止後わずか30分で約45℃を記録」するとのことである。もちろん少しの時間であっても停車中の車内に子どもやペットを放置してはいけないことを理解している人は多いと思うが、それほど車内が高温になってしまうと、リチウムイオン電池のセパレーターが溶けてしまい、発火のリスクが高まる。

実際に八島颯也 | FuyaYashima@FuyaAppleさんの投稿に対するリプライでも、「小型カメラとモバイルバッテリーで同じこと起きましたね。置きっぱなしにするバッテリー系は本当に気を付けなくちゃ…」、「リチウムイオンバッテリーは爆弾!という認識をもつべき。発火したら想像以上に火吹いたり、いきなり爆発するしマジで危ない。意図的に燃やしたことあるが、意図的でも発火すると怖い代物」などのコメントが続々と寄せられている。

また「車の中はモバイルバッテリーもそうですがあいほんiPadノートパソコンデジ一など夏場はだめです、」とのリプライからも分かる通り、スマホやタブレット端末、ノートパソコンなどには、リチウムイオン電池が搭載されているケースがほとんど。電子機器類の車内放置は厳禁なのだ。

とにもかくにも、夏場は車内に大切なものや電子機器を残して車を離れないよう、より一層の注意が必要だ。

※サムネイル画像(Image:「八島颯也 | FuyaYashima(@FuyaApple)」さん提供)

文・オトナライフ編集部/提供元・オトナライフ

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