野外でのサバイバル訓練に向けた技術とチームワーク・リーダーシップの習得を目指したプログラム

日本人宇宙飛行士候補者の基礎訓練一般サバイバル技術訓練を実施

基礎研修(火起こしの実演)

日本人宇宙飛行士候補者の基礎訓練一般サバイバル技術訓練を実施

月面基地作成の様子(提供=JAXA)

宇宙産業における総合的なサービスを展開するSpace BD株式会社(本社: 東京都中央区、代表取締役社長: 永崎将利)は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)から事業者選定を受けた日本人宇宙飛行士候補者の基礎訓練一般サバイバル技術訓練を実施しています。

本訓練は、今後のミッションを見据え、起こりうる気候 / 気象条件下におけるサバイバル技術の習得を目的とし、訓練の前半部分として基礎研修と合意形成ワークショップを行いました。

基礎研修はボーイスカウト日本連盟ご協力のもと、サバイバル環境で必要とされる着火・火起こしやロープ結びなどの知識習得のため、実践的な講義・実演訓練などがあります。具体的には、火起こしの仕方、地図の読み方、コンパスやナイフの使い方、安全な水の見分け方、身近なもので信号を送信する方法など野外活動に必要な技術を身に着ける訓練となります。野外訓練にて、丸太とロープを使った月面基地作成のセッションに取り組み、4m以上になる大規模縛材を制作しました。製作過程の中で月面基地作成に足りない資材は自らハイキングを通じて調達し、目的を達成するためのリーダーシップ・チームワーク・コンフリクトマネジメントを習得しました。本研修におけるリーダーとしての役割を振り返って、諏訪理さんから「主にServant Leadershipのスタイルを心掛けた、ハイキングの際のみ時間製薬を考慮してそれとは少し違ったスタイルを取った」、米田あゆさんから「他の班員がリーダーシップを発揮されている時にはサポートにまわって、チームがうまく前に進むよう動けた」とコメントをいただきました。

また、合意形成ワークショップは、演出家でワークショップデザイナーでもある田野邦彦先生と、星槎大学 共生科学部 客員教授 北川達夫先生ご協力のもと、演劇的手法を用いて多様な価値観やコミュニケーション上の困難性を持ち込み、合意形成の難しさやグループで協業する際に求められる非認知のスキルへの気づきを目的としていました。具体的には、宇宙飛行士候補者である米田あゆさんを班長、諏訪理さんを次長として、様々な属性を持つ複数人の班員とともにワークショップ内で与えられたミッションを遂行するプログラムを実施しました。本ワークショップ後に行った振り返りでは、諏訪理さんから「グループの中での立ち位置を常に意識しグループにいかに最も効果的な貢献できるかを考えておきたい」、米田あゆさんから「合意形成をとるにあたって、各人のやりたい事とその根底にある考えがどういうものなのかをクリアにすることが大切であると認識した」とコメントをいただきました。