■おっさん、実は色々考えてた説
今回の取材の趣旨を伝えたところ、佐藤さんは「なぜ咥えるか、そこに駐車券があるからです」と、駐車券を口に咥えながら断言。
そして、神妙な顔つきのまま「運転の際、複数のことが気になるとドライビングに集中できません。特に人が飛び出てくる可能性がある駐車場は、より一層の集中力が必要になります」と、駐車券を手(口)にする際の状況を説明し始めたのだ。
曰く、「駐車券を失くさずどこに置いておくか、どこの場所が空いているか、どの階のどの場所に駐車すべきか、歩行者はいないか、急に出てくる車はないか…など、色々なことを一気に考えなくてはなりません。僕はよく駐車券を失くすので、駐車してホッと落ち着くまでは口で咥えるようにしています。すると絶対失くしません(笑)」とのこと。
過去、車内に駐車券を置いた際にはシートとドアの隙間に落ち、10分ほど捜索する事態に陥ったという佐藤さんは「駐車時間をできるだけ短くし、料金節約に繋げたいと考える小生(原文ママ)にとって、駐車券を口に咥えることは必然的な行動に他ならなかったのです。ちなみに失くすと、場所によっては5,000円くらい払うことになります」と、口元の駐車券に込めた思いを語ってくれた。
決して彼らは伊達や酔狂で駐車券を咥えているワケでなく、駐車券と真摯に向き合っている可能性が高い。
街中でチケット類を口に咥えたおっさんに遭遇した際は、温かい目で見守ってほしい。