三振というとネガティブな印象を持つが、選手によっては多くのキャリアを積み重ねてきたからこそ生まれてる数字でもあり、ある意味勲章のひとつとも言えるのではないか。今回は日本人選手の三振数トップ10をランキング形式で紹介し、その詳細について掘り下げていく。

【MLBデータ】日本人投手のメジャー最多奪三振ランキング

 まずは、6位-10位まで。

【6位―10位】
6位:井口 資仁
 通算三振数 387(493試合/1841打数494安打)

7位:鈴木 誠也
 通算三振数 342(334試合/1242打数341安打)

8位:岩村 明憲
 通算三振数 330(408試合/1545打数413安打)

9位:青木 宣親
 通算三振数 258(759試合/2716打数774安打)

10位:田口 壮
 通算三振数 195(672試合/1369打数382安打)

 続いて、上位5人を5位からお届け。

5位:福留 孝介   通算三振数 402(596試合/1929打数498安打)

4位:松井 稼頭央  通算三振数 403(630試合/2302打数615安打)

3位:松井 秀喜   通算三振数 689(1236試合/4442打数1253安打)
 2003年から2012年までの10シーズンにわたり、ニューヨーク・ヤンキースをはじめ、ロサンゼルス・エンゼルス、オークランド・アスレチックス、タンパベイ・レイズでも活躍した。スラッガーではあったが、シーズンで三振数が三桁に届いたのは、2004年の103個一度のみ。浮き沈みの多いメジャーでのキャリアだったが、2009年のワールドシリーズMVPなど、印象に残る活躍を見せてくれた。

2位:大谷 翔平   通算三振数 864(822試合/2897打数 809安打)
 長距離ヒッターであることを考えると、三振数の多さは納得できるものがある。それと引き換えに彼が築き上げてきた本塁打数は203本。特にここ4年で156本も本塁打を放っており、その代償として602回も三振に倒れている。そのうえ、打率も決して低いわけではなく通算で.279を残している点も驚きだ。成績もさることながら、豪快なスイング自体も彼の魅力の1つであり、三振しても多くのファンはその姿に魅了されるだろう。

1位:イチロー   通算三振数 1080(2653試合/9934打数3089安打)
 数字だけで見ると「最多」にはなるが、その大きな理由は、19年の長きにわたってメジャーリーグに身を置き続けた優秀なキャリアによるもの。そして、前述の大谷と比較するとむしろ、その三振数の少なさに驚く。1シーズンにおいて最も三振を記録したのは、2010年の86個。600打席以上のシーズンで最少はデビュー年の53個といまさらながら驚く数字だ。類まれなるバッティングセンスで安打を積み重ねてきたイチローは、多くの記録を樹立してきたが、三振数からも、いかに偉大なバッターだったかがうかがえる。