友人との会話もコスパ、タイパ

これは過去記事で書いたことがあるが、ネットの記事や動画で筆者を見かけて旧友から連絡をもらうことがある。毎回、連絡をもらうと嬉しい。そこから昔話やお互いの近況報告が始まるととても楽しい時間になる。問題はその次だ。途中からビジネスライクな会話になっていき、専門的な助言を求められ始める。

あまりけちくさい事は言わず、自分の知っていることはなるべく話すようにしているが、連絡があるたびに解決してもらいたい問題や課題が持ち込まれると残念な気持ちになる。「友達だから無料でいいよね」みたいな姿勢が見えてしまう瞬間があるのだ。

本人にとってはコスパ、タイパはいいかもしれない。気軽に連絡ができて、対面で食事をしながら2時間みっちりアドバイスを受けられる。「奢ってよー稼いでいるからいいじゃん」みたいに言われ、自分が全額支払いをしたこともある。自分は純粋にバカ話とか家族や他の旧友の近況話で盛り上がりたいのに、なんだかうまく利用されているような感覚になることもある。

コスパ、タイパはあくまで効率的に目的を達成するための手段に過ぎない。手段が目的化した時、コスパやタイパという概念は意味をなさなくなってしまうのだ。

 

■最新刊絶賛発売中!

[黒坂 岳央]のスキマ時間・1万円で始められる リスクをとらない起業術 (大和出版)

■Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka

■YouTube動画で英語学習ノウハウを配信中!

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

【関連記事】
「お金くばりおじさん」を批判する「何もしないおじさん」
大人の発達障害検査をしに行った時の話
反原発国はオーストリアに続け?
SNSが「凶器」となった歴史:『炎上するバカさせるバカ』
強迫的に縁起をかついではいませんか?