田中碧 写真:Getty Images

 フォルトゥナ・デュッセルドルフ所属の日本代表MF田中碧は、ブンデスリーガ昇格を逃したことにより、今夏移籍がほぼ確実である模様。ブンデスリーガ覇者バイエル・レバークーゼン、DF伊藤洋輝所属VfBシュツットガルトなど複数クラブからの関心が報じられる中、DF板倉滉擁するボルシアMG移籍の可能性が下がっているという。

 以前から欧州5大リーグでのプレーを望んでいるという田中。デュッセルドルフとの契約が残り1年である中、一部報道によるとレバークーゼン、シュツットガルト、ボルシアMG、マインツ、それにプレミアリーグのエバートン、イングランド2部リーズ・ユナイテッドなど、すでに複数クラブが同選手の争奪戦を繰り広げている可能性があるという。

 しかし、ドイツ紙『Rheinischen Post』は今月30日に「ボルシアMGは田中の獲得からまだ遠い。デュッセルドルフとの交渉もまだ始まっていない」とリポート。これによると、ボルシアMGは新戦力獲得の前に現有戦力を放出する必要して資金を確保する必要があると判断。田中の移籍金は300万ユーロ(約5億1000万円)とみられるが、記事では「比較的安価であるが、それでも最初は待たなければならない」と綴られている。

 ボルシアMG所属選手の去就については、ドイツメディア『フースバル』が今月21日に「板倉など複数選手を放出して利益を得る可能性がある」と報道。板倉はボルシアMGとの契約を2026年6月まで残しているが、現行契約に1500万ユーロ(約24億7000万円)の契約解除条項が盛り込まれている模様。すでにMF南野拓実擁するASモナコやラ・リーガ(スペイン1部)の強豪アトレティコ・マドリードからの関心が報じられている。

 ボルシアMGは今季、2部入れ替え戦圏内の16位ボーフムから勝ち点1差の14位でシーズン終了。昨年夏にウニオン・ベルリンからレンタル移籍により獲得したアメリカ代表FWジョーダン・ペフォクにも退団の可能性が取り沙汰されるなど、前線での選手入れ替えも予想されている。ボルシアMGが田中を獲得する可能性は、板倉ら既存戦力の去就に左右されそうだ。