ハック術を試したニューヨークポスト紙も「あきれるほど簡単」と指摘。ドアは5秒間程開きっぱなしで、後から来た人が早足で通過できるほど「余裕があった」と解説を加えている。
不正乗車の被害は1,000億円以上
ニューヨーク市では、地下鉄やバスの無賃乗車率が記録的な水準に達している。
2022年の不正乗車による被害額は、約6億9,000万ドルだった。地下鉄の無賃乗車率は推定14%で、過去5年間で最も高い水準となった。ちなみにパンデミック前の2019年は5.7%だった。
地下鉄とバスを運営するMTAは、無賃乗車の防止を最優先事項に掲げており、パリの地下鉄などで使用されている「ハイテク改札口」の導入計画を発表していた。新たな改札機の導入コストは、約70万ドル(約1億円)としている。
ポスト紙によると、MTAは現在「ドアが閉まっている際、手を伸ばして運賃の支払いを回避できることを最小限に抑えるための解決策」を模索しているという。