今月21日開催のFIFAワールドカップ北中米大会(北中米W杯)アジア2次予選シリア戦で先制ゴールを奪った日本代表MF久保建英。所属先のレアル・ソシエダで主力選手として活躍する中、以前からレアル・マドリード復帰が噂される中、マドリードは久保の再獲得に慎重だと現地で報じられている。
久保は昨年夏にマドリードからソシエダへ完全移籍して以降、本来のパフォーマンスを発揮。今季もここまでリーグ戦12試合の出場で5ゴール2アシストをマーク。今月8日のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)ベンフィカ戦では先発出場し、2ゴールを演出するなど、ソシエダCL決勝トーナメント進出に貢献している。
久保とソシエダの現行契約には、6000万ユーロ(約95億円)の契約解除条項が盛り込まれている。ただマドリードが同選手の保有権の50%を保有しているため、複数のスペインメディアは「マドリードは他クラブとの争奪戦で優位」との見方を示していた。
またスペインメディア『todo fichajes』は今月20日に「マドリードはまだ久保の代理人に連絡を取っていない。しかしここ数週間にわたり、彼に関する詳細なレポートを準備してきた」と、マドリード側の動きを伝えていた。
しかしマドリードの専門サイト『ディフェンサ・セントラル』は「マドリードは久保再獲得の可能性に関する議論を、来年3月頃に再開する。シーズン終盤に期待をさらに上回るパフォーマンスを発揮する可能性があると考えているが、判断を下すのは時期尚早だ」と、同クラブの静観を報道。
「エスパニョールからレンタル移籍により獲得したホセルのように、シーズンの好スタートにもかかわらず継続性が保証されない選手」として、久保の再獲得を見送る可能性もあわせて伝えている。
なお『ディフェンサ・セントラル』が今月10日に伝えたところによると、久保は代理人に対して「今まさに、今以外のことを考えてしまったら、とても良くないことになる」と話すなど、移籍の噂に耳を傾けない姿勢を見せているという。