人生100年時代、老後貧乏は他人事ではありません。

本稿では、現役時代はお金に余裕があったのに、定年退職して老後貧乏になってしまったエピソードについてMONEY TIMES編集部がアンケート調査しました。

■貯金3,000万円が500万円以下に

私は現役時代の年収が700万円を超え、貯金も3,000万円近くありました。しかし現在は200万円ほどの年収で、貯金は500万円を切っています。

私が老後貧乏に陥ってしまった原因は、老後資金よりも子ども達にかけるお金を優先してしまっていたためです。

長男は大学卒業後にアメリカ留学を経て帰国し、一旦は就職したものの退職、現在は就職活動中です。

すでに結婚して子どももいるのですが、同居していること、就職活動中であることもあって生活費は主に私が支払っていました。

現役時代からずっと子どもの教育費が最優先で、塾や私学の費用、長期の休みにはキャンプや留学プログラムなど、子どもの希望に応えてきました。

就職、結婚後も、家計が赤字で困っている話を聞けば援助をし、孫にはランドセルや勉強机を買い与えることはもちろん、習い事も支えてきました。

■子どもにお金の援助を続けた結果

そうこうしているうちに、本当に生活が困窮しそうな状況になりました。

そこで、子ども達に家計簿と通帳を見せ、毎月の赤字と老後資金不足を包み隠さず話しました。 子ども達は「自分達に援助をしても老後資金は充分にある」と勘違いをしていたようで、とても驚いていました。

結果、私達の老後資金不足をを理解してくれ、援助を頼まれることはなくなりました。徐々に経済的にも精神的にも自立し、今は以前より充実した生活を築くことができているようです。