日本サッカー協会(JFA)元会長の川淵三郎氏は、AFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選の準々決勝カタール戦におけるU23日本代表の戦いぶりや大岩剛監督の戦術を批判。27日、再び代表戦に言及している。
日本は今月25日開催の準々決勝で、開催国カタールと対戦。41分にGKユセフ・アブドラが一発退場となり、数的優位に立ったにもかかわらず苦戦。延長戦での体力勝負により勝利したが、試合内容に対する不満や大岩監督解任論が湧き起こっている。
そんな中、川淵氏は26日にX(旧ツイッター)で「大事な試合は内容より結果が全てと思っている僕もさすがにイライラが高じて3時まで寝つけなかった」と切り出すと、「相手が10人しかも足が攣っている選手が何人もいるのにサイド攻撃だけに固執して、縦への楔、中距離シュート、ドリブル突破、早い放り込みなど工夫が何もない」と大岩監督の戦術を切り捨てていた。
その川淵氏は27日に再びXを更新。「シンガポールでのW杯予選、残り15分で1対1、引き分けならジーコ更迭と心に決めていた。一点取って試合終了。新聞記者が、監督は更迭でしょう?と詰め寄ってきた。内容などどうでもいい、勝てばいいんだ、勝てば!ときつい口調で有無を言わせなかった」と、JFA会長当時の出来事を回顧。その上で「今は内容にこだわる贅沢な自分がいる」と、U23日本代表や大岩監督への批判投稿を振り返っている。
川淵氏が振り返った「シンガポールでのW杯予選」は、2004年3月に行われたドイツW杯アジア1次予選シンガポール戦のことだ。同氏は大差をつけての勝利を予想していたが、前半34分に先制も、後半18分に追いつかれるという厳しい試合展開に。イビチャ・オシム氏への監督交代を思い描いていたが、後半37分に藤田俊哉がゴールネットを揺らし、日本が2-1と勝利。結局、ジーコ監督更迭は幻に終わった。