人とロボットの共存社会を目指して多様な実用ロボットの開発を手掛ける株式会社テムザックは、鹿島建設株式会社と共同で、ネットワークの端末機器にAIを搭載(=エッジAI)した6台の建築ワークロイド「システム天井施工ロボット」(プロトタイプ)の開発を進めています。

世界初の技術を持つというこのロボット。どのような特徴を備えているのでしょうか。

世界初の群ロボット

開発されている「システム天井施工ロボット」は、オフィスビルなどのシステム天井を施工可能な「群ロボット」です。

群ロボットとは、特定の作業を行うために協調して動作する複数台のロボットのことを指します。

ただ施工処理をするだけでなく、その前工程である「吊りボルト」や「Tバー施工」といった作業など、構成する各ロボットの働きによって、システム天井施工の工程を幅広くカバーすることができるという点で世界初の技術となっているそうです。

また、各ロボットに搭載されたエッジAIが群としての制御を可能としており、それぞれのロボットがエッジAIを用いた状況判断を行い、自律的に動作することによって、施工を効率的に進めていくのが特徴です。

「群ロボット技術」の可能性

システム天井施工ロボットでは、「群制御」を活用しています。群制御では、複数台のロボットを群として制御するため、施工現場の広さや搬入などの条件に応じたロボットの利用が容易に行えるとのことです。

また、上流工程に応じて下流工程の作業を自律的に調整するなど、ロボット間で工程間の連携も可能です。

このロボットは、すでに国内の建設業大手である鹿島建設のオフィスビル建設現場にて試験施工を実施しており、今後も改良が重ねられるとのことです。

<参照>

世界初! エッジAIを搭載し“群れ”として働く「システム天井施工ロボット」