私の指導の結果は

今回、元FM802アナウンサーで、現在フリーナレーターとして活動している、下間都代子さんが主宰するClubhouse(音声SNS)の「耳ビジ★耳で読むビジネス書」の会員向けに、出版企画書作成セミナーを開催しました。

出版セミナー参加者のなかで、出版コンペに応募したのは合計11名。結果は次の通りです。

予選通過4名 審査員推薦2名 紹介等でマッチングした人2名 その他、耳ビジ会員1名

筆者がお世話した、応募11名のうち、9名(81.8%)にプレゼン&マッチングの機会がありました。出版コンペ全体では、109名の応募に対して予選通過25名(22.9%)、審査員推薦20名(18.3%/合計41.2%)でしたから、私のセミナー参加者は2倍近くの成果を挙げたことになります。なお、採用札&マッチングが実現したのは、11名中7名(63.6%)でした。

今回は例年になくレベルが高く、応募者は勉強会を開催し、出版コンサル等に依頼をしていた人も多かったように感じています。おそらく、来年はさらに応募人数が増えると思いますので、かなり狭き門になる可能性があります。

気を付けておきたいこと

著者(著者候補)にも良識が求められます。出版社とのマッチングは、話し合いをもったに過ぎません。決定ではないことを自覚しなければいけません。とくに注意すべきは次の3つです。

① 確定するまで情報を伏せる 「○○出版を訪問してきました」「○○出版の企画会議でした」と詳細を記載し、出版社の画像をブログ等にアップされる方がいます。出版が確定する前にブログ等に情報を流しすぎて編集者の怒りを買い流れたケースをいくつか知っています。

② 交渉状況を他言すること 出版社にとって情報が漏洩することは営業秘密の漏洩と同じです。まれに「私は印税5%なのに、○○さんはなぜ10%なのですか?」「私は3000部なのに、○○さんは5000部でした」みたいな情報を書かれたり他言する方がいます。

③ 足を引っ張り合わないこと 出版会議では1つしか通らないこともあります。そうなると足の引っ張り合いが発生します。「Yさんはやめたほうがいいです。私を優先してください」「Kさんは企画を使いまわしでM社にもアプローチしています」。こうなると、人としての品格が問われてしまいます。

世の中にはブログやタイムラインに書かずにはいられない人が多いようですがまったく感心しません。心当たりのある方は気をつけてください。

本来は1年計画で情報発信の準備をし、人から応援されるネットワーク形成しながら企画を煮詰めたいものですがほとんどの方がやりません。付け焼刃で臨むから確率が低くなります。私がいずれ話したい内容。それは「出版業界をおおっぴらにした話」かもしれません。

皆さまのご健闘をお祈り申し上げます!

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)