AFCアジアカップ日本代表DF渡辺剛(ヘント)やDF町田浩樹(ユニオンSG)をはじめ、日本人選手の活躍が目立つベルギー1部リーグ。日本代表DF藤井陽也が名古屋グランパスからKVコルトレイクへ移籍するなど、この冬も日本人選手によるベルギー挑戦が相次いでいるだけに、現地では日本人選手に対する評価が上がっているという。
ベルギーメディア『Voetbal』は「日本人選手が徐々にベルギー1部リーグで支配的なグループになりつつある」という見出しのもと、同国へ新天地を求める日本人選手のクオリティの変化に注目。現在ベルギー1部リーグで17名もの日本人選手がプレーしており、フランスに次いで2番目に多いことを紹介した上で「10年前には考えられなかったことだ」としている。
また日本人選手急増のターニングポイントに、インターネット関連の事業を手掛ける合同会社『DMM.com』によるSTVV買収を挙げると、「STVVが買収された2017年以前だと、GK川島永嗣(現ジュビロ磐田)がベルギーで唯一成功した日本人選手だ。スタンダール・リエージュのFW永井謙佑とFW小野裕二獲得は、宣伝行為にしかすぎなかった」と主張。
ベルギー国内でJリーガーに対する評価が上昇した背景について「Jリーグではプロ化が進み、日本人選手は今や、その絶え間ない努力と技術力で知られるようになった。香川真司のドルトムント移籍、本田圭佑のミラン移籍、岡崎慎司のレスター移籍など、欧州トップクラブへの移籍が成功したことにより、日本人選手に対する見方が変わった。彼らは言語の壁にも対処する」と綴っている。
ベルギー国内クラブにより日本人選手獲得は、これまで「日本向けのマーケティング目的」という意味合いが色濃かった。しかし、川島をはじめ歴代の日本代表選手の奮闘やカタールW杯における森保ジャパンの躍進もあり、日本人選手のクオリティが正当に評価されている。