鈴木唯人 写真:Getty Images

 パリ五輪世代のU22日本代表MF鈴木唯人は、昨年夏に清水エスパルスからデンマーク1部ブレンビーIFへ完全移籍。今月13日に行われたブレントフォードとの練習試合で2ゴールをマークしたが、この一戦におけるパフォーマンスが現地スカウトの目に留まったようだ。

 鈴木は高卒1年目からJ1リーグで30試合に出場するなど頭角を現すと、昨年1月にストラスブールへ期限付き移籍。しかしストラスブールではリーグアン(フランス1部)3試合の出場で1ゴールという結果に終わり、昨年7月13日に清水への復帰したものの、1か月後の8月12日にブレンビーIF移籍が正式決定。同クラブと4年契約を結んだ。

 そのブレンビーIFでは、8月28日のリーグ戦でデビューすると、9月18日のカップ戦では移籍後初ゴール。U21デンマーク代表FWマティアス・クヴィストゴーデンが絶対的ストライカーとして活躍していることにより、スタメンでの出番が少ない中でも、10月以降はリーグ戦全8試合出場で1ゴール1アシストと結果を残している。

 デンマーク1部リーグがウィンターブレイクである最中、ブレンビーIFはイギリス遠征を実施。鈴木はブレントフォードとの練習試合でスタメン出場すると、前半キックオフから7分後に先制ゴールをマーク。ペナルティエリア外からのミドルシュートなどにより、何度もゴールを狙う中、1-1で迎えた35分に追加点を奪取。鈴木の活躍もあり、ブレンビーIFは3-1で勝利した。

 このブレントフォードとの一戦には、イングランド3部ポーツマスFCのトップチームスカウトであるマット・ジョンソン氏が視察に訪れていた模様。同氏は14日にX(旧ツイッター)で「先週末、鈴木のプレーを現地で見て本当に感動した」と切り出すと、「スペースを作ってパスを引き出す能力、テクニック、ボールを前に運ぶ能力は本当に印象的だった。2ゴールにくわえて、一貫して適切なタイミングでスペースに飛び出していた」と、U22日本代表FWのプレースタイルに言及したのだ。

 ポーツマスFCは2003/04シーズンから7年間プレミアリーグの舞台で戦い、2007/08シーズンにはFAカップで優勝。2009/10シーズンの降格以降は一度もプレミアリーグに昇格していないが、今季はここまでイングランド3部リーグ27試合を戦い15勝8分4敗。2位にピーターバラから勝ち点1差で首位に立っている。