フェイエノールト所属の日本代表FW上田綺世は、AFCアジアカップ全5試合出場で4ゴール。2月3日の準々決勝イラン戦でもポストプレーからMF守田英正(スポルティングCP)の先制ゴールを演出しただけに、オランダ国内の識者からも「フェイエノールトは上田にチャンスを与ええるべき」との意見が挙がっているという。
かつて鹿島アントラーズ、ベルギー1部サークル・ブルッヘでゴールを量産した上田は、昨年夏にフェイエノールトへ完全移籍も、今季ここまでリーグ戦でスタメン出場ゼロ。メキシコ代表FWサンティアゴ・ヒメネスの控えに甘んじる中、ここまで1ゴールと限られたチャンスで結果を残せていない。
またオランダメディア『1908.NL』は1月27日、フェイエノールトがウルグアイ1部リベルプールFC所属FWルチアーノ・ロドリゲス獲得の可能性を伝えた上で、「ロドリゲスはセンターフォワードや右ウイングでプレー可能。上田はアジアカップ参戦で不在であり、この夏に退団する可能性があることを踏まえると、ロドリゲス獲得は決して贅沢ではない」と、日本代表FWの去就に触れていた。
それでも上田がアジアカップの舞台で活躍すると、オランダ国内のファン・サポーターからもX(旧ツイッター)上で「フェイエノールトは上田のプレー時間を確保すべき」「上田が結果を残すはずだから、ストライカーは獲得しなくと良い」と、“上田擁護論”が湧き起こっている。
そんな中、フェイエノールトは2月4日に行われたオランダ1部リーグ第20節・AZ戦で1-0と勝利。しかし、かつてアヤックスやAZなどオランダ1部複数クラブでプレーしていたケネス・ペレス氏は、現地のスポーツ番組『This Was The Weekend』出演時に「フェイエノールトのパフォーマンスは平凡。サンティアゴ・ヒメネスの調子が下がっている」と切り捨てると、「ヒメネスが次の試合でも良くないプレーをしたら、上田を使うべきだ。ヒメネスはフェイエノールトに多くのものを与えてくれた。しかしアジアカップで活躍した上田は、今まさにチャンスを貰えないと、自分にチャンスが巡ってくるのだろうかと悩むだろう」と、ストライカーの起用法に疑問を投げかけた。
なおヒメネスは今季ここまでリーグ戦全20試合スタメン出場で19ゴール4アシストをマーク。しかし1月14日のリーグ戦再開以降は4試合でわずか1ゴールと、同選手の調子は下降線を辿っている。