冨安健洋 写真:Getty Images

 日本時間11月2日、アーセナルはEFLカップベスト16でウェストハム・ユナイテッドと対戦し、1-3で敗北した。同大会の敗退が決まったアーセナルだが、2024年1月からAFCアジアカップ(アジア杯)2023やアフリカ・ネイションズ・カップ(アフリカ選手権)により、日本代表DF冨安健洋をはじめとする所属選手が離脱する可能性があることから、この結果がチームにポジティブな面を与えたと話題になっている。

 当初、アジア杯2023は夏に中国で行われる予定だったが、2022年5月に国内の新型コロナウイルス感染症の状況を理由に開催地がカタールに変更。それに伴い、暑さを避けるために当初の予定だった2023年6〜7月ではなく、1月13日〜2月11日に日時も変更された。また、同じく夏に行われる予定だったアフリカ選手権も、開催国コートジボワールが雨季という理由で1月14日〜2月12日に日時が変更されている。

 同2大会期間中アーセナルは、冨安、ガーナ代表MFトーマス・パーティ、エジプト代表MFモハメド・エルネニーを欠く可能性がある。グループステージの組み合わせ抽選会は既に行われており、アフリカ選手権ではガーナ(FIFAランク60位)とエジプト(FIFAランク35位)、モザンビーク(FIFAランク113位)とカーボベルデ(FIFAランク74位)が対戦。また、アジア杯を戦う日本代表(FIFAランク18位)は、インドネシア(FIFAランク145位)、イラク(FIFAランク68位)、ベトナム(FIFAランク94位)と対戦。2大会ともに上位2チームが決勝トーナメントに進出する。

 イギリスメディア『フットボール・ロンドン』によると、アーセナルでは「1月20日に行われるクリスタル・パレス(プレミアリーグ)とのロンドンダービー」からの3選手の離脱が確実視されている。また、それぞれのトーナメントの優勝候補の1つであるガーナ、エジプト、日本が決勝に進出した場合、ミケル・アルテタ監督は2月11日(プレミアリーグのウェストハム戦)まで3人を起用できない可能性がある。

 同期間はプレミアリーグでノッティンガム・フォレスト(1月31日)、リバプール(2月4日)、ウェストハム・ユナイテッド(2月11日)と対戦するアーセナルだが、EFLカップ敗退により準決勝の2試合(1月8日、1月22日)がなくなったため、試合が山積みになることはないことがポジティブな要素として伝えられている。同期間出場の可能性がある試合は、FAカップ4回戦(1月27日開催予定)のみで、年明けの3回戦で勝利した場合に限る。

 元々予定されていた逼迫したチームスケジュールでは、複数選手の離脱により選手たちに負担がかかり、怪我を引き起こす可能性もあるだろう。EFLカップ敗退により少し休息が取れるアーセナルは、プレミアリーグで現時点3位につけ、2022/23シーズンに逃した優勝を狙う。