スペイン2部FCアンドラ所属のMFセルジ・サンペールは、今年夏までMFアンドレス・イニエスタとともにヴィッセル神戸でプレー。神戸加入の経緯や日本での思い出を語っている。
バルセロナ下部組織出身のサンペールは、2019年3月にバルセロナとの契約を解除して神戸へ加入。来日1年目の2019シーズンからJ1リーグで24試合に出場するなど、2021シーズンまで主力選手として活躍していた。
しかし昨年3月に右ひざ前十字靭帯を損傷。1年以上の戦線離脱を余儀なくされると、復帰後はイニエスタとともに出場機会に恵まれず、7月15日に神戸と契約解除で合意。2週間後、元バルセロナ所属選手のジェラール・ピケ氏がオーナーを務めるアンドラに正式加入している。
今季ここまでスペイン2部リーグ8試合でスタメン出場するなど、9月以降レギュラーに定着しているサンペール。スペイン紙『スポルト』のインタビューで、神戸時代について以下のように振り返っている。
「日本では本当に幸せな日々を過ごしたし、まわりの人たちから多くの愛情を受け取ったんだ。ホームは神戸だったけど、東京で加入会見を行った。報道陣が多かったし、試合でもスタジアムにファンがたくさん来てくれたよ。それに神戸退団セレモニーも壮大だった。(神戸での思い出は)一生忘れないよ」
「ただ僕の家から遠いのは事実だし、コロナの影響でなかなか家族に会えなかった。そういう意味では神戸での数年間は難しい時間だったね」
バルセロナでもイニエスタの影響を受けていたサンペールだが、レジェンドからの直電が神戸加入という決断を後押ししたことを告白。「イニエスタは大怪我を負った僕の過去を知っていた。神戸に行く前、彼は僕にこう言ってくれたんだ。『神戸でまたサッカーを楽しめるし、僕たちはまた一緒にプレーできるんだ』とね。彼が最初に電話をかけてきて、僕を説得してくれたんだ。結局、僕は2日後に日本に飛ぶことになったよ」と、当時の状況を振り返っている。