近年、日本で深刻化している「空き家問題」。空き家の有効活用を促進する枠組みを構築するために、4社が業務提携を行います。

この業務提携は、空き家所有者・地域・事業者・自治体を繋ぐマッチングプラットフォームを運営する空き家活用株式会社、東急不動産ホールディングス株式会社、世界最大級の宿泊プラットフォームであるAirbnb日本法人、金融事業者・株式会社オリエントコーポレーションによるものです。

過去最多の空き家数

総務省統計局が2024年に公表した「令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果」によると、空き家数は900万軒。2019年の調査時から51万戸増加し、過去最多となっています。

今後は、いわゆる団塊世代(1947年から1949年頃の第1次ベビーブームに生まれた世代)が後期高齢者層となる「2025年」を目前に控えるなかで、さらに深刻化していくと考えられています。

空き家が放置されると、倒壊や崩壊の危険だけではなく、景観や衛生面の悪化、不法侵入など地域の住環境に対する悪影響が懸念されます。

空き家問題の解決に向けて

4社による取り組みとして、空き家のホームシェアリングに関わる一連のサービスを提供する「ワンストップサービス」の実証実験を開始。

アキカツの持つ空き家物件のデータベース、オリコの事前保証を活用した地域金融機関による資金付け、東急不動産ホールディングスが提供するサービス「AnyLivingS」によるホームシェアリング事業支援に加えて、Airbnbが持つ集客力を組み合わせて、空き家の活用をサポートするといいます。

また、ホームシェアリングとして運用中の物件の売買が可能なマーケットプレイスの構築も予定しているとのこと。空き家の活用のみならず二次流通以降へも貢献することで、より多くの人が気軽にホームシェアリングを開始できるようになり、空き家の再生を実現するといいます。

<参照>

空き家活用、東急不動産ホールディングス、オリコ、Airbnbの4社、空き家の有効活用を目的に業務提携