バイクのデザインはライトやホイール、フレーム形状などが組み合わさって完成されますが、バイクのシートも形状や表皮のデザイン、色などもバイク全体のイメージに大きな影響を与えています。
そんなシートもカスタマイズすることができ、シートの表皮を張り替えるだけでもイメージを大きく変えることができます。
今回はバイクのシートのカスタムについてご紹介します。
シートを変えるとバイクのイメージが大きく変わる
バイクにはスクーターやアメリカンなどいろいろなデザインがありますが、そのデザインに合わせてさまざまな形状やデザインのシートがあります。
シートの形状や表皮のデザイン、色などは基本的にバイクごとにほぼ決められており、バイクの購入時にシートデザインまで決めることができません。
しかしバイクのカスタマイズの一つとしてシートカスタムがあり、バイクシートの柄や質感などを変えることで自分好みのバイクに仕上げることができます。
バイク用シートの柄、質感の種類
バイクのシートのカスタマイズは主にシート表皮のデザインや質感を変更するものとなっており、実に多種多様なカスタマイズが可能な部分です。
まずシート表皮については純正シートはほぼ全て黒色の合皮となりますが、カスタマイズの場合には合皮のほかに本革に張り替えることもできます。
シート表皮の柄もなめらかな質感の革やエンボス加工を施したもの、本革やエナメルのような質感を持つ高級感のあるものなど選択肢が多く、表皮自体の色も黒だけではなくレッドやブルー、ブラウンなど他にはないシートに仕上げることができます。
複数のパーツで構成されるシート表皮であれば、それぞれのパーツを別の柄や色の革で組み合わせて縫製することもできます。
さらにシート表皮に特別な加工を施すこともでき、「タックロール」と呼ばれる縫い目を入れたり、タンデムシート用のベルトを取り付けたり、シート表面にボタンや鋲のような飾りを入れることができます。
シート表皮のデザインや色が変わるとバイク全体の雰囲気がガラッと変わるので、カスタムする価値はあると言えます。
バイク用のシートを交換する方法とは
バイクのシート表皮の交換は専門業者に依頼すると確実ですが、簡単な張替えであれば自分で作業することもできます。
DIYでのシート交換の手順
交換用のシート表皮はバイク用品店やネット通販などで購入できますが、バイクのシート表皮を個人で交換する場合には車種用にあらかじめ加工された製品を使用します。
シート交換の手順は次のようになりますが、作業に必要な道具としてはタッカー、ステープル外し、防水シート、ラジオペンチなどがあります。
・シート取り外し
シート表皮を交換するためにはシート自体を取り外す必要があり、バイクの取扱説明書を参考にシートを車体から外します。
・古いシート表皮を外す
シート表皮はシートの裏側にステープルなどで固定されていますので、ステープル外しを利用して取り外しましょう。
外しにくい場合にはマイナスドライバーや小型のバールなどを利用すると便利です。
・防水シートをかぶせる
古いシート表皮を外すとシート本体となるスポンジが出てきます。
シート表皮を張替えたあとに水が染み込むのを防ぐため、スポンジ全体を防水シートで覆いましょう。
・シート表皮を被せてタッカーで留める
新しいシート表皮は基本的にその車種のシートの形状に合わせて作られており、シート形状にピッタリフィットするように調整します。
その後シート表皮を防水シートと一緒にタッカーを使ってステープルで固定します。
シート表皮がズレるとシワが寄ったり変な凹凸が出来るので、位置調整後に仮どめしておくと便利です。
・余ったシート表皮と防水シートをカットする
タッカーで固定が完了したら余った部分のシート表皮や防水シートをカットして作業完了です。
お店に頼む際の工賃
バイクのシート表皮交換は張替えを専門とする業者にお願いすると確実ですが、最近ではバイク用品店などでも張替えを行えるお店があります。
お店でのシート表皮交換の際には販売されているシート表皮を購入したり専用のシート表皮を制作してもらうのですが、シート表皮自体の値段の他に取り付け工賃が必要となります。
工賃はシートの小さなスクーターや小型バイクで5000円〜1万円程度ですが、中型、大型バイクの場合タンデムシートなどで大型な場合もありますので、その場合は1万円〜2万5000円の価格帯になっています。
またシート張替えの専門業者にお願いした場合にはシート表皮自体の素材や質感が幅広く選択できますが、タックロールやボタン取り付けなどの特別な加工を施すときにはその工賃としてそれぞれ数千円程度必要です。
専門業者にお願いすればシワが寄るなどの失敗がありませんので、作業に自信がない方はぜひお願いすると良いでしょう。