大西洋を横断しようとしていたカップルが、打ち上げられた救命ボートの中で遺体となって発見された。

 ブレット・クリブベリーとサラ・ジャスティン・パックウッド夫妻は6月11日、大西洋横断のエコ航海を完遂するため、帆船セロス号でノバスコシア州を出航した。

 船自体は化石燃料を使用せず、代わりに風力と太陽光発電に頼った。だが、残念ながら計画通りにはいかなかったようだ。

 報道によると、彼らの遺体はセーブル島の海岸線に沿った救命ボートの中で打ち上げられて発見された。セーブル島は、ノバスコシアの沖合およそ180マイルに位置し、通称「大西洋の墓場」として知られている。

 現状では、本船の姿は見えず、遭難信号も受信されていないため、彼らに何が起こったのかについては謎のままだ。

 何が起こったにせよ、無線で救助を求める十分な時間もなく、船を避難させるほどの大惨事だったに違いない。

 6月11日にソーシャルメディアに投稿された彼らの最後の投稿にはこうあった。

「ブレット船長とサラ一等航海士は、ギブシー42フィートのヨット、セロス号でグリーン・オデッセイの第2レグに出航しました。風と太陽を動力源に。東のアゾレス諸島へ向かいます。」

 彼らがそれ以上の最新情報を更新していないと知り、家族や友人はすぐに心配した。夫妻の行方不明が正式に報告されたのは、それから丸1週間後の6月18日のことだった。

 現在考えられている説の一つは、夫妻の船が別の船に衝突されたのではないかというものだが、今のところ決定的な証拠は見つかっていない。

 ノバスコシア州RCMPの広報担当者はMail Onlineの取材に対し、「この事件は引き続き調査中であり、現時点で続報はありません」と述べた。

 セロス号の謎は大西洋の墓場に永遠に沈んでしまうのだろうか。

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文=黒蠍けいすけ(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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提供元・TOCANA

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